2022年第83回応用物理学会秋季学術講演会

講演情報

一般セッション(口頭講演)

13 半導体 » 13.9 化合物太陽電池

[21p-B202-1~13] 13.9 化合物太陽電池

2022年9月21日(水) 13:30 〜 17:00 B202 (B202)

田中 久仁彦(長岡技科大)、渡辺 健太郎(東大)

15:00 〜 15:15

[21p-B202-7] RFマグネトロンスパッタリング法によるCu3N薄膜の作製とn型伝導の観測

藤中 将人1、中村 陽紀1、片桐 翔1、石川 博康1,2 (1.芝浦工大、2.グリーンエレクトロニクス国際研究研究センター)

キーワード:窒化銅薄膜、RFマグネトロンスパッタリング法、n型伝導

我々はRFマグネトロンスパッタリング法によりCu3N薄膜の作製を行ってきたが、電気的特性において明確な極性を示さないという問題がある。本研究では、上記方法により作製したCu3N薄膜に対し、格子間F原子によるp型化を期待し、CF4プラズマ処理及びアニール処理により電気的特性の改善を試みた。熱起電力測定の結果、as-depo.試料では高温側の電圧は1 mV以下と低く、正負が安定しなかった。処理後試料では、比較的安定にやや大きめの正方向電圧が出るようになり、n型を示した。また、室温の抵抗値は2桁以上減少した。活性化エネルギーについて、as-depo.試料では590 meVであったのに対し、処理後試料では229 meVと減少した。処理後試料のXRD測定の結果、CuO由来の回折ピークが観察された。詳細なメカニズムは不明であるが、プロセス中に入ったO原子がn型化に関与しているものと考えている。