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[II-18-03] 塩漬剤としての4種類のミネラルの添加量の違いが日本短角種牛肉の保水性及びテクスチャー特性に及ぼす影響
【目的】塩漬剤としての4種類のミネラルの添加量の違いが日本短角種去勢牛の大腿二頭筋の保水性およびテクスチャー特性に及ぼす影響について検討を行った.【方法】筋肉サンプルに筋肉重量あたり2%,4%,または6%のNaCl,MgCl2,MgSO4,またはCaSO4を添加して3日間の塩漬を行い,ドリップロス,最大荷重,凝集性,付着性,およびガム性荷重を測定した.【結果】ドリップロスはNaCl,MgSO4,およびCaSO4の添加量に伴い有意に高くなった,また添加割合が同じ6%の場合のドリップロスはCaSO4が他のミネラルに比較して,MgSO4がNaClおよびMgCl2に比較して,およびNaClがMgCl2に比較して,それぞれ有意に高かった.最大荷重,凝集性,付着性,およびガム性荷重は各ミネラルの添加割合による有意な影響を受けず,また添加割合が同じ6%の場合,ガム性荷重はMgSO4がNaClに比較して有意に低かった.これらの結果から,MgCl2はNaClに比較して牛肉の保水性を高めることができるが,MgSO4およびCaSO4はNaClに比較して牛肉の保水性を低くしてしまうこと,またMgSO4はNaClに比較して軟らかさの点で好ましくないと評価される原因となる可能性が,それぞれ示された.