The 126th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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口頭発表

6. 管理・環境

管理・環境

Thu. Sep 19, 2019 9:30 AM - 11:30 AM 第IV会場 (4番講義室)

座長:竹田 謙一(信州大)、長谷川 輝明(千葉県畜産総合研究セ)、青山 真人 (宇大農)

10:00 AM - 10:10 AM

[IV-19-04] 連続的に測定されたホルスタイン心電図データの解析

*田島 淳史1,2、森山 雄斗1、岩根 栄司3、東谷 淳児4、山本 倫成2、秋葉 よしえ2、本間 毅2、浅野 敦之1,2 (1. 筑波大生命環境、2. 筑波大・T-PIRC農場、3. emka TECHNOLOGIES 、4. テービック)

【目的】我々は,第125回畜産学会でホルスタインにおいて心電図(ECG),血圧(BP)および尾根部皮膚温(ST)の同時・連続測定が可能であることを報告した.本研究では繰り返し連続的に測定されたホルスタイン心電図データを解析することを目的とした.【方法】本研究には,筑波大学T-PIRC農場で飼育されている6頭のホルスタイン育成牛(雄4頭,雌2頭)を用いた.夕方の給餌後にemka社製のPack4Gを装着し17:00から翌朝8:30まで計測した.ECGの電極は左尺骨上部および右肩甲骨背部に貼り付け,7時間以上に亘りECGを継続的に測定できた42回について解析した.【結果】6頭の供試牛から延べ1,895,160 回の心拍データを得た.このデータから心拍数(HR: bpm),S-電位(S-Amp: mV)およびPT-間隔(PT: msec)を求めたところ,HRには個体差が認められた事に加え,夜から朝にかけて徐々に低下する傾向が認められた.S-Ampには個体間差および個体内変動が認められたことに加え,不定期間隔で30-60分に亘る一過性のS-Amp の低下が認められた.PTは,夜から朝にかけて徐々に延長する傾向が認められたが,個体間差は認められなかった.
以上の結果から,ECGデータの解析結果をパターン化することができれば,牛の生理状態を非侵襲的にリアルタイムで評価できる可能性が示された.