The 126th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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口頭発表

6. 管理・環境

管理・環境

Wed. Sep 18, 2019 3:35 PM - 4:45 PM 第V会場 (6番講義室)

座長:矢用 健一(農研機構畜産部門)、平田 統一(岩手大農)

3:35 PM - 3:45 PM

[V-18-12] ウシの1日の総睡眠時間に影響を及ぼす要因の解明

高橋 理沙子1、*深澤 充1、東山 由美2、小倉 振一郎1 (1. 東北大院農、2. 農研機構東北農研)

【目的】ホルスタイン種搾乳牛および黒毛和種育成牛の1日の総睡眠時間に及ぼす要因を検討した.調査1では,季節,泌乳ステージによる総睡眠時間の変化を調査し,調査2では,個体の生理状態および生産性と総睡眠時間との関係を調査した.【方法】調査1:ホルスタイン種搾乳牛14頭を供試し,各季節2-3日を調査期間とした.睡眠姿勢の検出には加速度計を用いた.1日のうちに睡眠姿勢をした回数と1回の平均持続時間を求め,その積を1日の総睡眠時間とした.季節,泌乳ステージ,月齢が睡眠行動に与える影響を一般化線形混合モデルで解析した.調査2:ホルスタイン種搾乳牛11頭と黒毛和種育成牛5頭を用いて秋と冬に調査した.調査1と同様の方法で睡眠行動を調査した.全個体から採血し,血漿中代謝成分とコルチゾール濃度を測定した.両品種で血漿中代謝成分,コルチゾール濃度と総睡眠時間との相関を求めた.加えて,ホルスタイン種では乳量,乳成分,搾乳日数と総睡眠時間,黒毛和種では日増体量と総睡眠時間との相関も求めた.【結果】調査1:平均持続時間は春に長く,泌乳前期で長かった.しかし,総睡眠時間と睡眠回数は季節や泌乳ステージで有意な違いはなかった.調査2:ホルスタイン種では総睡眠時間の長い個体ほど乳量が多くなる傾向を示した.また黒毛和種では総睡眠時間が長い個体ほど血漿中LDL-コレステロール濃度が高くなる傾向を示した.