The 126th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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口頭発表

6. 管理・環境

管理・環境

Wed. Sep 18, 2019 3:35 PM - 4:45 PM 第V会場 (6番講義室)

座長:矢用 健一(農研機構畜産部門)、平田 統一(岩手大農)

3:45 PM - 3:55 PM

[V-18-13] 黒毛和種繁殖雌牛における発情行動の発現回数とその時間帯に及ぼす季節の影響

*畠 彰吾1、竹田 謙一2 (1. 信州大院総合理工 、2. 信州大学術研究院農)

【目的】採光できる不断給餌環境においては,採食行動発現時間の季節変化によって,発情行動の発現時間帯も変化する可能性がある.本研究では,発情発現の回数とその時間帯に及ぼす季節の影響を調べることを目的とした.【方法】黒毛和牛繁殖雌牛(30±5頭)を供試した.これら供試牛を屋外運動場付き牛舎で一群管理した.そして,牛舎内に1台,屋外運動場に3台,自動撮影カメラを設置した.そして,夏,秋,冬にそれぞれ21日間のデータを収集した.自動撮影カメラは,1分間に1枚撮影するように設定され,昼夜問わず,連続撮影できるようにした.後日,撮影写真から,撮影日における降雨の有無を区別しながら,発情時の行動である供試牛のマウンティング(以下,Mt)と顎乗せ(以下,CR)回数を記録した.【結果】発情行動は夏において最も多く,162回確認された.次いで秋111回,冬70回の順で認められた.降雨は秋,冬,夏の順で多かった.いずれの季節でも,降雨時には運動場での発情行動はほとんど認められなかった.また,発情行動の発現時間帯は一様ではなく(p<0.05),日の出および日の入りの時間帯に多く確認された.冬はMtのみ発現時間帯に日内変動があった(p<0.05).以上より,発情行動の発現時間帯は季節によって変化すること,また,降雨といった環境要因も発情行動の発現に影響を及ぼすことが示唆された.