The 126th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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口頭発表

6. 管理・環境

管理・環境

Wed. Sep 18, 2019 3:35 PM - 4:45 PM 第V会場 (6番講義室)

座長:矢用 健一(農研機構畜産部門)、平田 統一(岩手大農)

4:05 PM - 4:15 PM

[V-18-15] 放牧牛の行動予測に必要なデータのサンプリング間隔がノルム波形に及ぼす影響

*奥村 歩加1、黄 宸佑8,2、齋藤 直彦3,4、戸田 和宏5、松島 宏明5、伊藤 浩之4、浅川 純子6、竹田 謙一7 (1. 信州大院総合理工、2. 現・農研機構畜産部門、3. 元・ラピスセミコンダクタ、4. 東工大未来産業技術研、5. 電通国際情報サービス、6. MOTOTECA、7. 信州大学術研究院農、8. 信州大農)

【目的】IoTやAI技術を活用して,ウシの行動推定が試みられている.本研究では,耕作放棄地における放牧牛の省力的な健康監視を目指し,放牧牛の行動予測に必要なデータのサンプリング間隔がノルム波形に及ぼす影響を調べた.【方法】黒毛和種繁殖雌牛2頭を供試した.これら供試牛に首輪型の行動センサを取り付け,平坦な人工草地に放牧した.行動センサには加速度計が内蔵されており,25Hz間隔でウシの動きを記録した.行動センサによる記録と同時に,個体追跡法に従って,放牧牛の行動をハンディタイプのビデオカメラを用いて,連続録画した.放牧実験終了後,記録された3軸加速度データはノルムに変換し,グラフ化した.録画した行動データは,実験者が目視で4つの行動(摂食,休息,反芻,歩行)を連続観察し,前述のノルムデータと紐づけした.ノルムデータは,25Hz,12.5Hz,6.25Hzのサンプリング間隔でグラフ化し,各行動のノルム波形から,各行動の分類を試みた.【結果】反芻の特徴である咀嚼,嚥下,吐き戻しの動きが25Hzと12.5Hzでは明瞭であったが,6.25Hzでは曖昧であった.他の行動も25Hzと12.5Hzとの間では,グラフ化したノルム波形に大きな違いは認められなかった.以上より,ノルム波形から行動を分類する最適サンプリング間隔は,センサの電池寿命を考慮すると12.5Hzであることが示唆された.