The 128th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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優秀発表賞応募講演

優秀発表賞応募講演

Best Presentation Award 2

Sun. Mar 28, 2021 9:00 AM - 10:45 AM ライブ配信

座長:井上 慶一(家畜改良セ)、大山 憲二(神戸大学)、下桐 猛(鹿大農)、谷口 幸雄(京大院農)

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パスコード:328988

10:00 AM - 10:15 AM

[IIYS-05] 50K SNPアレイを用いた和牛4品種に関する多様性および類縁関係の調査

〇Mitsuki Nakamura1, Hideyuki Mannen2, Shinji Sasazaki2, Keiichi Suzuki3, Eiji Kobayashi4, Fuki Kawaguchi2 (1.Kobe Univ., 2.Graduate School Kobe Univ. , 3.Tohoku Univ., 4.National Agriculture and Food Research Organization)

【目的】和牛4品種はこれまで、その多様性や類縁関係について個々に解明されてきた。そこで本研究ではそれらをまとめて調査することを目的とした。【方法】黒毛和種、褐毛和種(土佐・肥後)、日本短角種、無角和種についてIllumina BovineSNP50 Beadchipにより遺伝子型判定し、さらに先行研究より、韓牛、アンガス、シンメンタール、エアシャー、ブラウンスイス、デボンの遺伝子型データを得た。それらについてクオリティコントロールを実施した後、計332頭、27,007SNPを用いて主成分分析、STRUCTURE解析、系統樹作成等を行った。【結果】主成分分析やSTRUCTURE解析の結果より、和牛4品種がそれぞれ異なる遺伝構造を有することが示された。黒毛和種が肉質に好影響なアリルを高頻度で有する可能性や、それ以外の品種が小さい集団サイズで維持されてきたこと、さらに日本短角種には品種造成に用いられたショートホーンの影響が色濃く残っていることなどが理由として考えられる。また系統樹では1)黒毛和種と褐毛和種、韓牛、2)無角和種とアンガス、3)日本短角種とショートホーン、4)その他のヨーロッパ品種が、それぞれクラスターを形成し、各和牛品種がその品種造成に関わったウシ品種とより近い関係にあることが示された。今後は和牛4品種それぞれの遺伝的特徴について詳細を明らかにすることが必要であると考えられた。