[P1-27] 最大哺乳到達と離乳時期の早期化が乳用雌子牛の血液性状に及ぼす影響
【目的】最大哺乳到達と離乳時期の早期化を目的に,発育を促進する中鎖脂肪酸を添加した代用乳を用いて子牛の血液性状に及ぼす影響について検討した.【方法】公立8試験場のホルスタイン種雌子牛を供試した.各試験場の飼養管理は同一とし,市販粉末初乳給与後,出生後2回目以降の哺乳から市販代用乳を用いて哺乳量を徐々に増給し3週齢で最大哺乳・8週齢で離乳する対照区(21頭),1.5週齢で最大哺乳6週齢で離乳する早期離乳区(20頭),中鎖脂肪酸添加代用乳を用いて早期離乳区と同様に管理したMCT区(21頭)を設けた.出生後2週間隔で頸静脈血,8及び13週齢時に反芻胃内容物及び直腸糞を採取して,ルーメン及び糞中細菌叢,内分泌・代謝及び免疫因子動態を調査した.【結果】反芻胃内VFA濃度に処理による影響は見られなかったが,MCT区の胃液LPS活性は他の2区と比較し低い傾向にあり,同様に血漿IL-6濃度も低値で推移した.MCT区の血漿GH及びIGF-1濃度は他の2区と比較し高値で推移した.また,最大哺乳時期の早期化により,早期離乳した2区は対照区に比較し,2週齢時で血漿GLU及び血漿TGは高値を示し,血漿BUNは低値を示した.