The 128th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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ポスター発表

3. 繁殖・生殖工学

3. Reproduction/Reproductive technology

[P3-28] 受胎可能性の高いウシ胚の 3 次元形態解析

〇Yasumitsu Masuda1, Ryo Hasebe2, Yasushi Kuromi2, Hikaru Kishida1, Minami Matsuo1, Mitsugu Hishinuma3, Tetsuya Obayashi4, Ryo Nishimura3 (1.Tottori Livestock Research Center, 2.SCREEN Holdings Co., 3.Tottori Univ., 4.Orga. for RIP., Tottori Univ.)

【目的】ウシ胚移植の受胎率は近年 50% 程度で停滞し、改善が求められている。胚移植の受胎性は、胚の品質とともに子宮環境による影響が大きい。子宮内膜炎に罹患しているウシは長期不受胎となることが多く、血中の内毒素(リポ多糖;LPS)濃度が高い。本研究では、受胎性の高いウシ胚の形態を調べる目的で、LPS 負荷下においてハッチングに至ったウシ胚の形態を、光干渉断層撮像(OCT)システム(SCREENホールディングス製)を用いて解析した。【材料および方法】常法に従い作出し、受精後 7 日目に胚盤胞期胚まで発育した体外胚を実験に用いた。胚の形態を OCT システムで撮影した後、LPS を 100 µg/ml となるように発生培地に添加した。48 h まで培養を継続し、ハッチングの有無を調べた。OCT システムで得た 3 次元画像から内細胞塊(ICM)、栄養外胚葉(TE)、胞胚腔および全体の体積など 22 項目を定量化した。【結果および考察】ハッチング胚はしなかった胚と比べて、ICM の平均厚が厚く、ICM の体積が大きく、TE の平均厚が薄かった。また、ハッチング胚は、透明帯の平均厚が薄く、胞胚腔および胚全体の体積が有意に大きかったことより、発育の早い胚が LPS 負荷下においてもハッチングしやすく、受胎性が高い可能性が示された。本研究から、子宮内膜炎に罹患しているウシでも、胚の品質を高めることで受胎する可能性があることが示された。