The 128th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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ポスター発表

3. 繁殖・生殖工学

3. Reproduction/Reproductive technology

[P3-27] ホルモン及び成長因子の培地への混合添加がウシ体外受精由来胚の発生能に与える影響の検討

Hisako Takasaki3, 〇Tomohiro kawada1, Yoko Shishido1, Hirosi Yuzawa1, Fumio Sekizawa4, Mumuka Matsuzaki2, Eisaku Takeuchi2, Hiromichi Matsumoto2, Emiko Fukui2 (1.Tochigi pref. livestock & dairy Experimental Center, 2.Utsunomiya Univ., 3.Northern Tochigi Prefectural Livestock Health and Hygiene Center, 4.Sekizawa animal clinic)

【目的】ウシ体外受精由来胚は、体内受精由来胚に比較し受胎率が低い傾向が見られるが、その一因として、初期発生時における発生能の低下が考えられる。そこで、本研究では、ウシ体外受精由来胚の受胎能力改善を図るため、初期発生胚に対し成長因子及びホルモンを混合添加した培養液中で培養処理し、これらの添加が発生能等に与える影響を検討した。【方法】と体由来の卵巣から卵丘卵子複合体を回収し、常法に基づき体外受精を行った。プロラクチン、上皮成長因子、4-ヒドロキシエストラジオールの3因子を発生培地に添加した混合培地(PEC培地)を作成し、媒精した胚をPEC培地中で一定期間培養した。この際に、PEC培地での処理を媒精直後及び媒清後6日目とした区(試験区Ⅰ)、媒精直後のみ処理した区(試験区Ⅱ)、媒精後6日目のみ処理した区(試験区Ⅲ)とし、それぞれ無添加の培地で培養した区(対照区)と胚盤胞への発生能等及び免疫蛍光染色法によるEGFR及びBRCA1の発現解析の比較を行った。なお、試験区Ⅲ及び対照区について、胚盤胞まで発生した正常胚の一部を移植し受胎成績を比較した。【結果】胚発生は試験区Ⅲのみ桑実胚以降への発生が見られ、試験区Ⅲの発生率は対照区より高い傾向が見られたが、BRCA1等の発現には差が見られなかった。なお、試験区Ⅲの胚を8頭移植し5頭が受胎したのに対し、対照区は5頭移植し受胎0頭であった。