日本畜産学会第129回大会

講演情報

口頭発表

2. 遺伝・育種

育種・遺伝1

2021年9月15日(水) 08:30 〜 12:00 育種・遺伝 (オンライン)

座長:山崎 武志(農研機構北農研)、馬場 俊見(日ホ北支局)、萩谷 功一(帯畜大)、井上 慶一(家畜改良セ)、西尾 元秀(農研機構畜産部門)、荒川 愛作(農研機構 畜産研究部門)

[II-15-15] スマートフォン用いたMIJ mobileカメラによる牛枝肉横断面の画像解析精度の検証

*島袋 大空1、鹿野 淳2、小峰 央志2、口田 圭吾3 (1. 帯畜大院 、2. (株)MIJ labo、3. 帯畜大畜産)

【目的】スマートフォンを用いたMIJ mobileカメラならびにミラー型撮影装置で撮影された牛枝肉横断面画像を解析・比較し、その精度を検討した。【方法】2021年4月、5月に北海道内の食肉処理場においてMIJ mobileおよびミラー型撮影装置を用い計285頭の牛枝肉横断面を撮影した。MIJ mobileでの撮影は基準として黄色フレームを用いて133頭、くちばし型治具を用いて152頭を撮影した。画像解析には新適応2値化法を採用した。ロース芯輪郭抽出はMIJクラウドサービスにより自動でおこなった。また、従来と同様、手動による抽出も実施した。【結果】基準として黄色フレームを使用した133頭について、自動輪郭抽出より求めたロース芯面積、脂肪面積割合および新細かさ指数とミラー型撮影装置とのそれらの相関係数はそれぞれr=0.86、0.99および0.78であり、手動輪郭抽出ではそれぞれr=0.88、0.99および0.78であった。基準としてくちばし型治具を用いた152頭の自動輪郭抽出より求めたそれらの相関係数はそれぞれr=0.94、0.99および0.90であり、手動輪郭抽出ではそれぞれr=0.95、0.99および0.89であった。これらよりロース芯の自動輪郭抽出が高精度で行え、特に、脂肪面積割合においては、MIJ mobileからの解析値はミラー型撮影装置のそれとほぼ一致した。