日本畜産学会第129回大会

講演情報

パラレルシンポジウム

パラレルシンポジウムIII
黒毛和種の子牛飼養管理と生理・生体情報の活用

2021年9月15日(水) 16:00 〜 18:00 パラレルシンポジウム3(盧) (オンライン)

世話人・座長:盧 尚建(東北大学・大学院農学研究科)

17:00 〜 17:20

[PSY3-03] 子牛のミネラル・ビタミン栄養:母乳と代用乳の違い

*鳥居 伸一郎1 (1. 科学飼料研究所)

子牛を理想的に発育させ、疾病を最小限に止めるために、栄養は重要な要因であり、ミネラル・ビタミンといった微量栄養素に至るまで、充足・欠乏・過剰を監視すべきである。黒毛和種の子牛生産は、自然哺育と人工哺育、代用乳と人工乳の給与プログラム、母牛への給与飼料、が農場によって多様であることから、特定の栄養素の不足がしばしば見られる。哺乳期では鉄、セレン、ビタミンD、Eの不足が起こりやすい。一方で、離乳後の黒毛和種子牛の銅中毒の報告が散見される。原因を特定できなかった症例も多いが、哺乳期の銅の過給にも注意が必要である。本演題では、出生時から離乳までのミネラル・ビタミン栄養を、①胎児期の蓄積、②初乳・初乳代用乳、③単回投与製剤(鉄、ADE等)、④母乳・代用乳、⑤固形飼料(人工乳)、の観点から概説する。