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[I-16-27] 完全閉鎖型豚舎における肥育後期ブタ腸内細菌叢と増体量との関連についての解析
【目的】本研究は個別飼育が可能なバイオセキュリティレベルの高い同一施設において、同一飼料を給与した同世代のブタの飼養成績と腸内細菌叢組成を解析し、関連性を明らかにすることを目的とした。【方法】徳島大学にて3元交雑豚(LWD)を用いて実施された独立した3試験の無介入対照区計20頭のデータを対象とした。100-140日齢の一日増体量(ADG)を指標とし、上位10頭をHigh群、下位10頭をLow群とした。屠畜前一週間以内に採取した糞便を用いて実施した16S rRNAメタゲノム解析のデータから、菌叢と機能遺伝子を解析した。【結果】High群はLow群に比べて有意にα多様性が高く、β多様性を比較した結果、有意に異なる菌叢を有することが認められた。また、Firmicutes門とBacteroidetes門の比はLow群で有意に高く、ADGと菌叢の相関分析の結果、複数の相関が検出された(正の相関;Fusicatenibacterを含む9属、負の相関;Prevotellaceae UCG-001を含む37属)。機能遺伝子に関しては解析中である。【結論】母豚の違いを含む他の交絡因子の影響を考慮する必要があるものの、環境由来の交絡因子を排除した条件において、α多様性及びFusicatenibacter他9属と飼養成績の間に正の相関が認められ、これらの細菌の増加が飼養成績の改善に繋がる可能性が示唆された。