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[VI-16-01] 宮崎県における酪農場の飼養管理の疫学調査
【目的】我が国の酪農業は北海道が主流であるが、宮崎においても生乳供給のために酪農場が多く経営している。北海道と比較して、宮崎は地理的および気象的条件が大きく異なるものの、その特性について疫学調査を行った報告は少ない。本研究では、宮崎県に所在する酪農場を対象として、飼養管理や飼料生産などを疫学調査することにより、暖地型酪農経営の特性を明らかにすることを目的とした。【方法】宮崎県内における34件の酪農場を対象として、農場の飼養形態についてのアンケート調査を行った。調査項目は飼養規模や牛舎構造、搾乳手順、飼料生産に関する質問など71項目とした。【結果】調査農場の平均飼養頭数(搾乳牛+乾乳牛)は43.2頭(四分位範囲:28-50頭)であり、経営主の平均年齢は54.2歳、平均従業員数は2.9人であり、ほとんどが家族経営であった。牛舎構造は76.5%がタイストール牛舎であり、敷料の種類および交換頻度はノコクズ(64.7%)および毎日交換(61.8%)が多かった。搾乳において、1頭あたり搾乳時間は5分以内が最も多く(64.7%)、ミルカーを装着するまでの時間の平均は40.9秒であった。飼料生産において、農耕地の面積は12.46haで粗飼料自給率の平均は67.7%であった(四分位範囲:50-90%)。今後、これらの情報と生産性や疾病リスクの関連性を検討していく。