日本畜産学会第130回大会

講演情報

口頭発表

6. 管理・環境

管理・環境

2022年9月16日(金) 13:00 〜 17:00 Zoom会場6 (オンライン)

座長:杉野 利久(広大院生物圏)、矢用 健一(農研機構 畜産研究部門)、石川 志保(酪農学園大学)、森田 茂(酪農学園大農食環境)、阪谷 美樹(農研機構畜草研)、竹田 謙一(信州大学)、黒川 勇三(広島大学)、檜垣 彰吾(農研機構)

13:00 〜 13:10

[VI-16-02] ホルスタイン種雌牛の成長にともなう睡眠様姿勢発現の変化と日増体量との関係

*深澤 充1、今野 真輔1、藤田 典弘1 (1. 東北大院農)

本研究ではホルスタイン種雌牛の成長にともなう睡眠様姿勢発現の変化を調査し、日増体量との関係を明らかにすることを目的とした。ホルスタイン種雌牛15頭について、1日の睡眠様姿勢の発現を生後0.5、1、2、4、8、12、18か月齢、および23ヵ月齢または分娩1か月前の8回測定を行った。頭絡で後頭部に固定した加速度計の波形データから睡眠様姿勢の1日の総発現時間および発現回数、一回当たりの持続時間を計測した。1日の睡眠様姿勢の総発現時間および発現回数は0.5か月齢で最も高い値を示し、月齢とともに急減した。一回当たりの持続時間は2ヶ月齢時に増加したが、それ以降は微減した。 1日の睡眠様姿勢の総発現時間(y)に月齢(x)に対する回帰式y=a/b(x+c)+dを当てはめたところ、y=124.4/0.58(x+0.76)+62.4を得た。切片(62.4)と各月齢の総睡眠様発現時間の差を1群t検定で比較したところ、12か月齢以降には有意差が認められず、12か月齢以降には発現が安定することが示唆された。 月齢間の一日の総睡眠様発現時間の似通いを主成分分析によりグルーピングしたところ、離乳前後の2つのグループに分けられ 、離乳によるルーメン環境の変化が睡眠様姿勢の発現に影響している可能性が示唆された。離乳前の平均日総睡眠時間と離乳後の日増体量との間には負の関係にある傾向が示された。