日本畜産学会第130回大会

講演情報

口頭発表

6. 管理・環境

管理・環境

2022年9月16日(金) 13:00 〜 17:00 Zoom会場6 (オンライン)

座長:杉野 利久(広大院生物圏)、矢用 健一(農研機構 畜産研究部門)、石川 志保(酪農学園大学)、森田 茂(酪農学園大農食環境)、阪谷 美樹(農研機構畜草研)、竹田 謙一(信州大学)、黒川 勇三(広島大学)、檜垣 彰吾(農研機構)

14:10 〜 14:20

[VI-16-09] 放牧牛の集畜作業時間に影響を及ぼす要因

*遠山 牧人1、手島 茂樹1 (1. 農研機構畜産研究部門)

【目的】演者らの研究グループではスマート技術を活用した肉用牛放牧管理作業省力化技術の開発における基礎調査として,農研機構御代田山地放牧研究拠点(以下,御代田拠点)におけるスマート技術導入前の放牧管理作業分類と作業時間の計測を実施した(2022年度日本草地学会において発表)。本研究では分類された放牧管理作業のひとつである集畜作業時間に影響を及ぼす要因について調査した。【方法】調査は御代田拠点内の放牧地で実施した。放牧地は22牧区に分割され,各牧区の面積は0.25-5.00haであった。放牧頭数は黒毛和種92頭(成牛48頭,育成牛8頭,子牛36頭)であり,これを11の牛群に分けて放牧した。なお,子牛はすべて母牛につけ,親子放牧とした。集畜作業は1名による食餌性条件反応を利用した牛群誘導により行い,放牧地面積および牛群構成が集畜作業時間に及ぼす影響を解析した。【結果】1牧区1回あたりの集畜作業時間は平均7.7±0.4分(平均値±標準誤差)であり,放牧地1haあたりでは平均7.3±0.7分,放牧牛1頭あたりでは平均1.3±0.1分であった。集畜作業時間と牧区面積の間には正の相関(r=0.364,p<0.01)が認められたが,牛群構成の集畜作業時間への影響は認められなかった。なお,本研究の一部は農水省令和2年度補正「国際競争力強化技術開発プロジェクト」によって実施された。