日本畜産学会第130回大会

講演情報

口頭発表

6. 管理・環境

管理・環境

2022年9月16日(金) 13:00 〜 17:00 Zoom会場6 (オンライン)

座長:杉野 利久(広大院生物圏)、矢用 健一(農研機構 畜産研究部門)、石川 志保(酪農学園大学)、森田 茂(酪農学園大農食環境)、阪谷 美樹(農研機構畜草研)、竹田 謙一(信州大学)、黒川 勇三(広島大学)、檜垣 彰吾(農研機構)

15:40 〜 15:50

[VI-16-18] 採卵鶏農家におけるアミノ酸バランス改善飼料の給与が生産性および窒素排せつ量に及ぼす影響

*飯尾 恒1、島田 理紗1、白波瀬 歩1、荻野 暁史2、野中 最子2 (1. 茨城畜セ、2. 農研機構畜産部門)

【目的】畜産ふん尿由来の温室効果ガス(GHG)排出削減方法には、結晶性アミノ酸の添加によりアミノ酸要求量を満たしつつ、飼料中の粗タンパク質(CP)を低下させたアミノ酸バランス改善飼料(バランス飼料)の給与が知られている。産卵前期採卵鶏におけるバランス飼料給与は窒素排せつ量の低下およびGHG排出量を削減することを日畜会報92(2021)において報告した。今回は、採卵鶏農家においてバランス飼料を給与し、生産性および窒素排せつ量を検証した。
【方法】農家慣行飼料よりCPを2ポイント低下させたバランス飼料を、農家慣行飼料の製造をメーカーに依頼し作成した。28週齢の採卵鶏(ボリスブラウン種)を供試し、2週間かけてバランス飼料に飼料切り替え(試験区)、24週間の生産性および窒素排せつ量等を農家慣行飼料給与の採卵鶏(慣行区)と比較検討した。
【結果】産卵率においては両区間で大きな差は認められなかった。卵重や卵白Brix値において試験区で有意な低下が認められた。鶏卵規格においては慣行区ではLL規格卵が多いのに対し、試験区ではL規格卵が多い傾向になった。また、排せつ物の湿重量及び乾物重量は試験区で有意に低下が認められた。窒素排せつ量についても試験区で有意な低下が認められた。