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[S03C-03] 裏当て金付突合せ溶接継手に対するENS法検討
キーワード:ENS法、応力集中係数、疲労、溶接ルート、溶接止端
裏当て金付突合せ溶接継手は箱型構造において頻繁に使用される継手形式だが,裏当て金と母材の間に残留する溶接ルートから疲労き裂の発生が懸念される.そのような溶接止端部や溶接ルート部の疲労強度評価としては,国際溶接学会(IIW)による有効切欠き応力法(ENS法)がある.そこで,本研究では継手の疲労試験およびENS法を用いた疲労評価を実施し,両者を比較した.その結果,ENS法で精度よく評価可能な継手と過度に安全側の評価を与える継手があることが分かった.続いて,実測形状を模した応力集中係数Ktの算出解析を行った.以上より,ENS法により精度よく評価できる継手はKtが大きく,過度に安全側となる継手はKtが小さくなる傾向にあり,ENS法に用いる評価線図をKtにより修正できれば様々な継手に対して精度よく評価可能な汎用ツールとなることが示唆された.提案する修正ENS法は講演当日に報告予定である.