第27回日本物理療法学会学術大会

大会長挨拶

ご挨拶

大会長: 烏野 大(城西国際大学福祉総合学部理学療法学科 教授)

謹啓
 時下, 益々ご清栄のこととお喜び申し上げます.平素は格別のご高配を賜り, 厚く御礼申し上げます.
この度,第27回日本物理療法学会学術大会を2019年10月19 日(土)・20日(日)の日程で城西国際大学東京紀尾井町キャンパスにて開催させて頂くことになりました.本学会は,物理療法セミナーから始まり,その後日本物理療法学会となり,昨年度より法人格を有した一般社団法人日本物理療法学会となりました.物理療法の未来のために社会に認められる新たな団体として活動を開始致しました.第27回日本物理療法学会学術大会は,一般社団法人日本物理療法学会となり企画された最初の記念大会でもあり,本大会を開催できる名誉を頂けたことに感謝しております.
 物理療法は,その名前の如く物理的エネルギーを利用した治療方法です.物理は生体と異なる様に感じる方もおりますが,生体そのものも物理的な法則の元に存在しております.少し拡大解釈をすると生体に加えられる電気エネルギーや音エネルギー,または徒手的な力学エネルギーなどの全ての物理的エネルギーが物理療法と考えることができます.つまり,生体に外界から物理的エネルギーを加えることにより生体内で起こる物理的な変化を促進・抑制する過程が物理療法の効果であると考えられます.物理的エネルギーを生体にどのように加えるかだけでなく,今まで見逃してきた生体内の物理的反応をいかに評価するか,つまり物理療法の治療と評価のさらなる融合が,物理療法の未来に繋がるものと考えております.
 本学術大会のテーマは,「物理療法の未来 – 評価から治療まで−」としました.テーマに即して,基礎系,運動器系,内部障害系,神経系の特別講演を企画いたしました.それぞれの専門分野と物理療法の評価・治療を結びつけることで,物理療法の未来が拡がるものと考えております.さらに,物理療法の臨床実践に役立つハンズオンセミナーについても,超音波と電気刺激のコンビネーション療法,疼痛管理における電気刺激療法,随意運動介助型電気刺激療法を企画しております.これら先端的な情報は多くの専門職の方々にとって,今後の治療戦略の1つとして物理療法の有用性を感じられるものとなると思います.
 会場の城西国際大学東京紀尾井町キャンパスは東京駅から約15分の立地にありますので,遠方からお越しの際にも非常にアクセスの良い場所となっております.2020年に開催される東京オリンピックの未来に向けて変化し続ける東京をお楽しみください.多くの皆様のご参加を心よりお待ち申し上げ,素晴らしい出会いがあることを祈念しています.本学術大会の趣旨にご賛同いただき,ご協力・ご支援を賜りますよう,何卒ご高配の程,宜しくお願い申し上げます.

謹白

第27回日本物理療法学会学術大会
大会長 烏野 大
(城西国際大学福祉総合学部理学療法学科 教授)