[O122-3] 当院ICUにおける診療報酬改定前後の「重症度、医療・看護必要度」該当患者割合の変化
【目的】平成28年度診療報酬改定の「重症度、医療・看護必要度」評価項目変更が該当患者割合に影響したか、診療科別、疾患別に該当患者割合の変化を調査し、看護業務量との関連を検討する。
【方法】地方の急性期病院1施設(646床)において、平成28年診療報酬改定前後のICU入室患者における「重症度、医療・看護必要度」の該当患者割合を調査。
1)平成27年4月1日~平成28年3月31日と平成28年4月1日~平成29年3月31日のICU入室患者を院内電子カルテHファイルより抽出。診療科別、疾患別の「重症度、医療・看護必要度」を集計。
2)平成30年6月1日~7月31日の期間に、当院ICU入室患者の看護業務量調査を患者観察・ケア・入力・説明・点滴・検査・処置・カンファレンスの8項目に分類し10分刻みの自記式タイムスタディにて実施。
【結果】
1)平成27年度ICU入室患者総数635名、のべ入室日数2708日と平成28年度ICU入室患者総数635名、のべ入室日数2548日に対する診療科別、疾患別に算定者割合を調査。科別該当患者割合では、循環器内科、脳神経外科、神経内科、形成外科において改定後の平成28年度は該当患者割合が大きく低下していた。疾患別では、急性心筋梗塞77.8%→49.7%(p=0.003)、クモ膜下出血85.8→53.2%(p=0.001)と該当患者割合が有意に低下していた。
2)看護業務量調査期間のICU入室患者のべ547勤務分のデータを疾患別に分けて単純集計した。心臓血管外科術後409分、一般外科術後446分、急性心筋梗塞423分、くも膜下出血441分。1患者あたりの日勤平均看護業務時間には有意な差はなかった。項目別にみた場合、患者ケア時間が他の疾患群に比べて急性心筋梗塞では低い値であったが、看護業務量の科別の差はなかった。
【結論】特定集中治療室における「重症度、医療・看護必要度」は平成28年度改定により、急性心筋梗塞、クモ膜下出血の疾患群では該当者割合が低下した。しかし、該当者割合が低下した疾患群においても看護業務量に差はなかった。
【方法】地方の急性期病院1施設(646床)において、平成28年診療報酬改定前後のICU入室患者における「重症度、医療・看護必要度」の該当患者割合を調査。
1)平成27年4月1日~平成28年3月31日と平成28年4月1日~平成29年3月31日のICU入室患者を院内電子カルテHファイルより抽出。診療科別、疾患別の「重症度、医療・看護必要度」を集計。
2)平成30年6月1日~7月31日の期間に、当院ICU入室患者の看護業務量調査を患者観察・ケア・入力・説明・点滴・検査・処置・カンファレンスの8項目に分類し10分刻みの自記式タイムスタディにて実施。
【結果】
1)平成27年度ICU入室患者総数635名、のべ入室日数2708日と平成28年度ICU入室患者総数635名、のべ入室日数2548日に対する診療科別、疾患別に算定者割合を調査。科別該当患者割合では、循環器内科、脳神経外科、神経内科、形成外科において改定後の平成28年度は該当患者割合が大きく低下していた。疾患別では、急性心筋梗塞77.8%→49.7%(p=0.003)、クモ膜下出血85.8→53.2%(p=0.001)と該当患者割合が有意に低下していた。
2)看護業務量調査期間のICU入室患者のべ547勤務分のデータを疾患別に分けて単純集計した。心臓血管外科術後409分、一般外科術後446分、急性心筋梗塞423分、くも膜下出血441分。1患者あたりの日勤平均看護業務時間には有意な差はなかった。項目別にみた場合、患者ケア時間が他の疾患群に比べて急性心筋梗塞では低い値であったが、看護業務量の科別の差はなかった。
【結論】特定集中治療室における「重症度、医療・看護必要度」は平成28年度改定により、急性心筋梗塞、クモ膜下出血の疾患群では該当者割合が低下した。しかし、該当者割合が低下した疾患群においても看護業務量に差はなかった。