[P20-2] 水中毒4症例の検討
【背景】水中毒は統合失調症をはじめとする精神疾患患者においてしばしば問題となる。重症の水中毒では低ナトリウムに起因する痙攣などの重篤な症状を呈する場合も多く、速やかな補正が望ましい。しかし、低Naの急激な補正は、osmotic demyelination syndromeを引き起こすともいわれている。治療の経過中、大量の利尿により予期せぬNaの上昇をきたす場合も多く、補正に難渋する症例も少なくない。しかし、現状では一定の治療法が示されていない。当院では、尿量およびNa値等に応じて、5%glucoseから開始し、1号液、生食等に適宜カリウムを追加する方針としている。経過中、大量の輸液量による心不全や高血糖などの合併症も懸念される。当院での4症例を検討した。
【症例】2016年1月1日から2017年6月30日までに入院加療した神経症状を有する重症水中毒4例。(男性1例、女性3例、46~68歳)。Na値130mEq/Lまで補正に要した日数は、2日から5日間。補正までの総輸液量は4600ml~16800mlであった。
【結論】急激なナトリウム上昇を防ぐための自由水輸液の治療方針では、各症例でばらつきが大きく、治療の成否は医師の経験によるものも多い。また、本疾患は基本的には精神科疾患を合併している症例が多いため、精神症状への対応で一般病院で苦慮することも多く、精神科病院でも加療が可能となる一般的な治療法の確立に向けて症例を検討する必要がある。
【症例】2016年1月1日から2017年6月30日までに入院加療した神経症状を有する重症水中毒4例。(男性1例、女性3例、46~68歳)。Na値130mEq/Lまで補正に要した日数は、2日から5日間。補正までの総輸液量は4600ml~16800mlであった。
【結論】急激なナトリウム上昇を防ぐための自由水輸液の治療方針では、各症例でばらつきが大きく、治療の成否は医師の経験によるものも多い。また、本疾患は基本的には精神科疾患を合併している症例が多いため、精神症状への対応で一般病院で苦慮することも多く、精神科病院でも加療が可能となる一般的な治療法の確立に向けて症例を検討する必要がある。