[SP5-3] 医師から映画監督の世界へ
【映画ヒポクラテスたち】は今?
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京都府立医科大学卒業 ′77年第三回城戸賞を『オレンジロード急行』で受賞し映画監督デビュー。‘80年自身の医学生時代の経験をもとに大学病院に学ぶ若者たちの作品『ヒポクラテスたち』(監督・脚本)を製作。
‘83年医師国家試験合格。
‘86年 『恋する女たち』(東宝)にて、文化庁優秀映画賞、第11回日本アカデミー賞、優秀脚本賞・優秀監督賞受賞。'88年文部省芸術選奨新人賞受賞。'99年『わが心の銀河鉄道~宮沢賢治物語』(東映)にて、第20回日本アカデミー賞、優秀監督賞、受賞。
大阪芸術大学映像学科学科長、日本映画監督協会理事。
1980年映画『ヒポクラテスたち』は京都府立医大を卒業した大森一樹監督が自らの体験をもとに、大学病院に学ぶ若者たちをいきいきと描いた青春群像。束縛されて身動きの取れない中での現実的妥協の課程を学生運動、出世、夢、当時の生活を通し淡々と優しく描かれています。最終学年で同じグループになった医学生ら6人は様々な不安や問題を抱えながらも、臨床実習を通じて次第に医者の卵として成長していく物語である。出演者は、古尾谷雅人、伊藤蘭、内藤剛志、斎藤洋介。
当時の京都府立医科大学をはじめ、橘井寮、東邦大学医学部、三鷹の井之頭病院などがロケ地となっている。未来の医学会を危惧したり医療制度の疑問なども描かれており、40年後の今、主人公たちはどうなっていったのであろうか?想像を膨らませ次世代へ何を伝えていけばいいのかも考えさせられる。
又、医学の世界の作品だけではなく 平成ゴジラシリーズなども手掛け『ゴジラVSモスラ』『ゴジラVSデストロイア』『ゴジラVSビオランテ』『ゴジラVSキングギドラ』など幅広い層から人気を集め、信頼をおかれている。
最新作の作品『ベトナムの風に吹かれて』は、ベトナムで日本語教師として働く日本人女性・小松みゆき氏が認知症の母との暮らしをつづった「越後のBaちゃんベトナムへ行く」を、フィクションを交えながら松坂慶子主演で映画化した人間ドラマ。日本で離婚した後に憧れの地ベトナムへ移住し、日本語教師として働いているみさおは、認知症が進行しはじめた母を義兄が施設に預けようとしていることを知り、母をベトナムに連れて来ることを決意する。母は慣れない土地での生活に戸惑いながらも、ベトナムの人々の温かさに触れるうちに少しずつ笑顔を取り戻していく。そんなある日、母が思わぬケガを負ったことをきっかけに、みさおは介護の現実に直面する。母役に「Shall We ダンス?」の草村礼子。
認知症の母親の介護を社会問題としてとらえ、ユーモラスに描き、多くの体験者たちから共感を呼び、新たな現代の課題にもチャレンジし続けている。