14:50 〜 15:00
[44] 麻酔器の保守管理方法の改善によるトラブルの発生件数の推移に関する検討
【目的】
当院の手術部ではA社1機種10台,B社3機
種15台の麻酔器を使用している.今回,麻酔器
のトラブル事例の件数とその内容について検討
し,発生件数が多かったA社の麻酔器について
は保守管理方法の改善によってその発生件数が
減少したかを確認するために検討をおこなった.
【方法】
2021年4月から12月に臨床工学技士が対応
したトラブル事例を集計し,A社の麻酔器につ
いては管理方法を改善した時期ごとにトラブル
事例の発生件数を算出した.
【結果】
全113件のトラブルに対して対応していた.
その内容の内訳で最も多かったのはリークテス
ト時における呼吸回路のリークであり,A社の
麻酔器では81件,B社の麻酔器では11件に対応
していた.B社の麻酔器におけるリーク発生の
原因はAPL弁の閉め忘れや回路のセッティン
グの間違いによるものであったが,A社の麻酔
器では回路のセッティングの間違いは6件のみ
で,残りの75件はペイシェントユニットとアブ
ソーバ接続部に水分やソーダライムの粉末が付
着していたことが原因であった.リークの原因
を探っていた最初の3ヶ月は12.0件/月という
発生件数であったが,3ヶ月おきに清掃を始め
てからは減少に転じ,7 ~ 9月は8.3件/月,そ
の後は3.7件/月であった.
【考察】
A社の麻酔器にはアブソーバとペイシェント
ユニットの接続部に弁があり,その弁にソーダ
ライムの粉末や水滴などが付着することによっ
て隙間が生じ,リークが発生していた.現在は
ソーダライムのフィルタの定期交換も合わせて
おこなっており,今後,さらに呼吸回路のリー
クに対応する件数は低下するものと期待され
る.このように同じ内容のトラブルの発生件数
が多い場合はまず原因を突き止め,それに対し
てどのように対処するかを計画し,実行するこ
とが重要である.
【結語】
A社の麻酔器のリークの発生件数はペイシェ
ントユニットの分解清掃をおこなうことで減少
させることができた.
当院の手術部ではA社1機種10台,B社3機
種15台の麻酔器を使用している.今回,麻酔器
のトラブル事例の件数とその内容について検討
し,発生件数が多かったA社の麻酔器について
は保守管理方法の改善によってその発生件数が
減少したかを確認するために検討をおこなった.
【方法】
2021年4月から12月に臨床工学技士が対応
したトラブル事例を集計し,A社の麻酔器につ
いては管理方法を改善した時期ごとにトラブル
事例の発生件数を算出した.
【結果】
全113件のトラブルに対して対応していた.
その内容の内訳で最も多かったのはリークテス
ト時における呼吸回路のリークであり,A社の
麻酔器では81件,B社の麻酔器では11件に対応
していた.B社の麻酔器におけるリーク発生の
原因はAPL弁の閉め忘れや回路のセッティン
グの間違いによるものであったが,A社の麻酔
器では回路のセッティングの間違いは6件のみ
で,残りの75件はペイシェントユニットとアブ
ソーバ接続部に水分やソーダライムの粉末が付
着していたことが原因であった.リークの原因
を探っていた最初の3ヶ月は12.0件/月という
発生件数であったが,3ヶ月おきに清掃を始め
てからは減少に転じ,7 ~ 9月は8.3件/月,そ
の後は3.7件/月であった.
【考察】
A社の麻酔器にはアブソーバとペイシェント
ユニットの接続部に弁があり,その弁にソーダ
ライムの粉末や水滴などが付着することによっ
て隙間が生じ,リークが発生していた.現在は
ソーダライムのフィルタの定期交換も合わせて
おこなっており,今後,さらに呼吸回路のリー
クに対応する件数は低下するものと期待され
る.このように同じ内容のトラブルの発生件数
が多い場合はまず原因を突き止め,それに対し
てどのように対処するかを計画し,実行するこ
とが重要である.
【結語】
A社の麻酔器のリークの発生件数はペイシェ
ントユニットの分解清掃をおこなうことで減少
させることができた.