14:10 〜 14:20
[50] 過酸化水素ガス滅菌のSOP を再考する
【はじめに】
当院は低侵襲手術の拡充により過酸化水素
ガスプラズマ滅菌(VH2O2滅菌)にて処理する
再使用可能医療機器(RMD)が増加している.
VH2O2滅菌はRMDや包装材の素材や形状,重
量,積載条件などにも影響を及ぼすことから
SOP(standard operation procedure)は重要
な役割を示すと考える.今回,当院にてSOPを
再考するにあたり以下の取り組みをおこなった
ので紹介する.
【方法】
1.搭載するRMDと滅菌サイクルの適合お
よびサイクルに明文化されている最大積載量や
設置場所を再確認した.2.使用している滅菌
サイクルの過酸化水素濃度曲線や圧力を計測し
た.積載の最大値と最小値を当院で計測した濃
度曲線下限値と比較し評価した.3.RMDに
は化学的および生物学的インジケータ(CI/
BI)を挿入し,包装内部の滅菌剤浸透を確認
した.
【結果】
1.搭載するRMDの重量を計測した結果,
滅菌サイクルの許容範囲内であることを確認し
た.また,RMDの搭載場所も逸脱することの
ない状態であった.2.DUOサイクルでは,メー
カ規定H2O2有効量下限値(582mg-s/L)に対し,
最大積載量(9.5kg)の濃度曲線(1回目:1,207・
2回目:1,518),最小積載量(2.2kg)の濃度
曲線(1回目:1,859・2回目:2,124)という
結果であり,最大積載時に濃度曲線値が減少す
ることを確認.圧力についても設定範囲の値を
示した.また,RMDの最大積載量9.5kgの濃度
曲線値と比較して,積載量7.7kgの種類の異な
るRMDがより低い値(1回目:836・2回目:
1,190)を示した.3.包装内部のCI/BIは合
格を示していた.
【考察】
VH2O2滅菌のSOPは作業手順を示していた
が,実験で得た情報の追記を検討した.この
実験は稼働性能的確性確認(PQ)に繋がり,
SOPの信頼性を向上させることが可能と考え
る.新規導入のRMDに対して試験過程とその
評価をSOPとして文書化することで,安全な滅
菌物を供給することができる.
当院は低侵襲手術の拡充により過酸化水素
ガスプラズマ滅菌(VH2O2滅菌)にて処理する
再使用可能医療機器(RMD)が増加している.
VH2O2滅菌はRMDや包装材の素材や形状,重
量,積載条件などにも影響を及ぼすことから
SOP(standard operation procedure)は重要
な役割を示すと考える.今回,当院にてSOPを
再考するにあたり以下の取り組みをおこなった
ので紹介する.
【方法】
1.搭載するRMDと滅菌サイクルの適合お
よびサイクルに明文化されている最大積載量や
設置場所を再確認した.2.使用している滅菌
サイクルの過酸化水素濃度曲線や圧力を計測し
た.積載の最大値と最小値を当院で計測した濃
度曲線下限値と比較し評価した.3.RMDに
は化学的および生物学的インジケータ(CI/
BI)を挿入し,包装内部の滅菌剤浸透を確認
した.
【結果】
1.搭載するRMDの重量を計測した結果,
滅菌サイクルの許容範囲内であることを確認し
た.また,RMDの搭載場所も逸脱することの
ない状態であった.2.DUOサイクルでは,メー
カ規定H2O2有効量下限値(582mg-s/L)に対し,
最大積載量(9.5kg)の濃度曲線(1回目:1,207・
2回目:1,518),最小積載量(2.2kg)の濃度
曲線(1回目:1,859・2回目:2,124)という
結果であり,最大積載時に濃度曲線値が減少す
ることを確認.圧力についても設定範囲の値を
示した.また,RMDの最大積載量9.5kgの濃度
曲線値と比較して,積載量7.7kgの種類の異な
るRMDがより低い値(1回目:836・2回目:
1,190)を示した.3.包装内部のCI/BIは合
格を示していた.
【考察】
VH2O2滅菌のSOPは作業手順を示していた
が,実験で得た情報の追記を検討した.この
実験は稼働性能的確性確認(PQ)に繋がり,
SOPの信頼性を向上させることが可能と考え
る.新規導入のRMDに対して試験過程とその
評価をSOPとして文書化することで,安全な滅
菌物を供給することができる.