4:00 PM - 4:10 PM
[59] 鋼製小物の超音波洗浄における注意点
【背景】
鋼製小物に付着した汚染物は次の患者に持
ち込まないために,可能な限り分解・除去す
る.特にヒンジのある鉗子や剪刃などは重なっ
た状態では汚染物が残留しやすくなる.形状が
フラットな器材でも,洗浄時に重なると洗浄不
良となるため,適切な洗浄方法を模索すべく検
証をおこなった.
【方法】
キッコーマンバイオケミファ社製ルミテス
ターおよびルシパックA3Surfaceを使用して
AMP(Adenosine monophosphate)・ADP
(Adenosine diphosphate)・ATP(Adenosine
triphosphate)を測定し,370,000RLU(Relative
Light Unit)前後になるように調製したトマ
トジュース・卵白・水による混合液を,YDM
社製歯科用ミラー(以下ミラー)7本および
BONIMED社製クーパー直(以下剪刃)4本に
100μL塗布して室温で半日自然乾燥させた.
ミラーは単独と2個を密着させた3組を2個
のビーカーに入れて洗浄槽の左側と右側に置
き,剪刃は開いた状態1本と閉じた状態3本を
超音波洗浄器の洗浄槽に入れ,希釈・調製した
蛋白質分解酵素入り中性洗剤モリタ製ウルトラ
クレンザイムを使用して,ビィソニックス社製
EXV-N3(3施設)・カボデンタルシステムズ
社製Q140Ag・ジーシー社製ハイパワーソニッ
クHS-I・共和医理科社製KS-140Nを用いて
15分間洗浄後にA3を測定した.
【結果】
6施設における洗浄後データの中央値は,ミ
ラーのシングルでは左側が35.5で右側が37.0,
重ねたものでは左側が37,762で右側が22,813で
あった.また剪刃では開いた状態では23で閉じ
た状態では612であった.考察ミラーはガラス
面どうしを密着させたが,通常はハンドルに接
続されていてスペースができ,今回の検証より
も洗浄効果は高くなる.
【結語】
超音波洗浄器やウォッシャーディスイン
フェクターを使用して器材洗浄をおこなう際に
は,洗浄対象物どうしが重なると洗剤が適切に
当たらない可能性があり,バスケットやスタン
ド等のアクセサリーを活用し,重なり部分のな
いように積載方法を検討すべきである.
鋼製小物に付着した汚染物は次の患者に持
ち込まないために,可能な限り分解・除去す
る.特にヒンジのある鉗子や剪刃などは重なっ
た状態では汚染物が残留しやすくなる.形状が
フラットな器材でも,洗浄時に重なると洗浄不
良となるため,適切な洗浄方法を模索すべく検
証をおこなった.
【方法】
キッコーマンバイオケミファ社製ルミテス
ターおよびルシパックA3Surfaceを使用して
AMP(Adenosine monophosphate)・ADP
(Adenosine diphosphate)・ATP(Adenosine
triphosphate)を測定し,370,000RLU(Relative
Light Unit)前後になるように調製したトマ
トジュース・卵白・水による混合液を,YDM
社製歯科用ミラー(以下ミラー)7本および
BONIMED社製クーパー直(以下剪刃)4本に
100μL塗布して室温で半日自然乾燥させた.
ミラーは単独と2個を密着させた3組を2個
のビーカーに入れて洗浄槽の左側と右側に置
き,剪刃は開いた状態1本と閉じた状態3本を
超音波洗浄器の洗浄槽に入れ,希釈・調製した
蛋白質分解酵素入り中性洗剤モリタ製ウルトラ
クレンザイムを使用して,ビィソニックス社製
EXV-N3(3施設)・カボデンタルシステムズ
社製Q140Ag・ジーシー社製ハイパワーソニッ
クHS-I・共和医理科社製KS-140Nを用いて
15分間洗浄後にA3を測定した.
【結果】
6施設における洗浄後データの中央値は,ミ
ラーのシングルでは左側が35.5で右側が37.0,
重ねたものでは左側が37,762で右側が22,813で
あった.また剪刃では開いた状態では23で閉じ
た状態では612であった.考察ミラーはガラス
面どうしを密着させたが,通常はハンドルに接
続されていてスペースができ,今回の検証より
も洗浄効果は高くなる.
【結語】
超音波洗浄器やウォッシャーディスイン
フェクターを使用して器材洗浄をおこなう際に
は,洗浄対象物どうしが重なると洗剤が適切に
当たらない可能性があり,バスケットやスタン
ド等のアクセサリーを活用し,重なり部分のな
いように積載方法を検討すべきである.