第97回日本医療機器学会大会

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Oral presentation

洗浄

洗浄2

Sat. Jun 4, 2022 3:50 PM - 4:40 PM 第3会場 (アネックスホール F205+F206)

座長:河野 太郎(宮崎大学)

4:20 PM - 4:30 PM

[61] 洗浄機の洗浄プログラム選択ミスの減少への取り組み

岩浅 寛美, 遠藤 力, 宮下 達也, 藤田 貴子, 三瓶 正弘, 長嶺 豊和 (一般社団法人竹田健康財団竹田綜合病院 看護部)

【はじめに】
当院では医療安全を目的として2017年から
危険予知トレーニング(以下KYT)に取り組
んでいる.中央滅菌材料室(以下中材)の業務
は院内全体の器械を扱っており,その工程も準
備,洗浄,器械組立,カウント,払い出しなど
多岐にわたる.さらにそれぞれの工程において
複数のスタッフが関わるため,作業中にインシ
デントが発生する可能性も高い.今回2021年4
月~同年9月までのKYTインシデントレポー
トを分析した結果,洗浄機の洗浄プログラム選
択ミス(以下選択ミス)が4件発生しているこ
とが確認された.今回,選択ミス減少に取り組
んだ対策とその結果を報告する.
【目的】
選択ミスインシデントの要因を分析し,選択
ミスを減少させる.
【方法】
期間 2021年4月~ 2021年11月
1 .インシデントレポートの内容から選択ミ
スインシデント発生の要因を分析する.
2 .選択ミスの発生要因を分析する.
3 .分析結果から対策を考え実践する.
【結果】
選択発生状況を確認した結果,1.病院各
部門からの物品回収業務と複合した時間帯に洗
浄担当者が洗浄工程の選択を誤った(1件),
2.複数の手術終了器械搬入および病院各部門
からの物品回収業務が重複したため洗浄担当者
以外のスタッフが操作し洗浄工程の選択を誤っ
た(3件)ということが確認できた.いずれも,
プログラム1:予備洗浄→メイン洗浄→すすぎ
→最終すすぎ→乾燥(以下P1)以外の洗浄プ
ログラムで洗浄していた後に,P1の選択変更
を怠ったという経緯であった.そこでP1以外
で洗浄する場合は,洗浄工程が異なることを知
らせるカードを掲示する対策をおこなった.そ
の結果10月,11月において選択ミスの発生はな
くなった.
【結論】
洗浄機に通常のP1とは違う場合は札を設け
る対策をおこなった結果,洗浄プログラム選択
ミスがなくなった.