11:00 〜 11:10
[73] 歯科用ハンドピース管理にトレーサビリティを活用した取り組み報告
【はじめに】
使用済みの再使用可能医療機器(RMD)は
院内感染防止の観点から診療現場での一次洗浄
はおこなわず,中央の滅菌供給部門で再生処理
することが望ましい.当院歯科診療部門では,
部署ごとに歯科用ハンドピース(以下ハンド
ピース)の再生処理を含む管理をおこなってい
たため,中央管理へ移行することとした.まず
は外来の一部診療部門から開始したが,開始後
1年半の間に741本中8本のハンドピースが所
在不明となった.マンパワーに依存した方法で
は正確に管理するのは困難であると考え,個体
識別管理が可能なトレーサビリティシステムを
導入し,運用の変更とその効果を評価したので
報告する.
【方法】
ハンドピースに2次元シンボル(GS1 Data
Matrix,26桁)を刻印した.2次元シンボル
の刻印が不可能な材質のものには6桁の個体管
理番号の刻印と,ラベルシールに印刷したコー
ドを貼付した.払出業務実施者と払出先である
歯科医師ごとのコードを作成した.供給はハン
ディターミナルを用い,供給者コード,滅菌バッ
グのラベルシールのコード,使用者コードの順
に読み込んだ後,使用者の歯科用ユニットまで
供給した.回収作業時にハンドピースの2次元
シンボルを読み込み,回収確認をおこなった.
【結果】
トレーサビリティシステムによる管理を開
始し,1年半が経過したが紛失は0件である.
その間,未回収で捜索した件数は24件であっ
た.トレーサビリティシステムによる歯科用ハ
ンドピースの使用者の追跡が可能となり,捜索
場所が限定できたため全件発見することができ
た.また,ハンドピースの捜索や定数確認の時
間短縮にもつながった.病院資産でもあるハン
ドピースなどの歯科器材の管理においても,個
体識別管理は有効であることが示唆された.今
後は歯科診療部門全体のハンドピースの中央管
理を目指していく.
使用済みの再使用可能医療機器(RMD)は
院内感染防止の観点から診療現場での一次洗浄
はおこなわず,中央の滅菌供給部門で再生処理
することが望ましい.当院歯科診療部門では,
部署ごとに歯科用ハンドピース(以下ハンド
ピース)の再生処理を含む管理をおこなってい
たため,中央管理へ移行することとした.まず
は外来の一部診療部門から開始したが,開始後
1年半の間に741本中8本のハンドピースが所
在不明となった.マンパワーに依存した方法で
は正確に管理するのは困難であると考え,個体
識別管理が可能なトレーサビリティシステムを
導入し,運用の変更とその効果を評価したので
報告する.
【方法】
ハンドピースに2次元シンボル(GS1 Data
Matrix,26桁)を刻印した.2次元シンボル
の刻印が不可能な材質のものには6桁の個体管
理番号の刻印と,ラベルシールに印刷したコー
ドを貼付した.払出業務実施者と払出先である
歯科医師ごとのコードを作成した.供給はハン
ディターミナルを用い,供給者コード,滅菌バッ
グのラベルシールのコード,使用者コードの順
に読み込んだ後,使用者の歯科用ユニットまで
供給した.回収作業時にハンドピースの2次元
シンボルを読み込み,回収確認をおこなった.
【結果】
トレーサビリティシステムによる管理を開
始し,1年半が経過したが紛失は0件である.
その間,未回収で捜索した件数は24件であっ
た.トレーサビリティシステムによる歯科用ハ
ンドピースの使用者の追跡が可能となり,捜索
場所が限定できたため全件発見することができ
た.また,ハンドピースの捜索や定数確認の時
間短縮にもつながった.病院資産でもあるハン
ドピースなどの歯科器材の管理においても,個
体識別管理は有効であることが示唆された.今
後は歯科診療部門全体のハンドピースの中央管
理を目指していく.