第97回日本医療機器学会大会

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Fri. Jun 3, 2022 3:15 PM - 3:45 PM ポスター会場 (アネックスホール フォワイエ)

[P5] 耳鼻咽喉科内視鏡機器の保守管理に関する報告

岩崎 圭悟1, 佐久間 伸博1, 久保 仁1, 佐藤 拓2, 上羽 瑠美2,3, 中井 陽介4,5, 土井 研人1,6 (1.東京大学医学部附属病院 医療機器管理部, 2.東京大学医学部附属病院 耳鼻咽喉科頭頸部外科, 3.東京大学医学部附属病院 摂食嚥下センター, 4.東京大学医学部附属病院 光学医療診療部, 5.東京大学医学部附属病院 消化器内科, 6.東京大学医学部附属病院 救急科)

軟性内視鏡を用いた検査は多くの診療科で
実施されており,耳鼻咽喉科領域においても例
外ではない.軟性内視鏡検査で使用するビデオ
スコープやファイバースコープは,使用後に適
切な洗浄・消毒工程を経てから再使用されなけ
ればならない.消化器内視鏡領域では,1995年
に関連学会が主導したガイドラインの基となる
ものが作成されていた.一方,耳鼻咽喉科領域
では,2016年に初めて「耳鼻咽喉科内視鏡の感
染制御に関する手引き」が関連学会より刊行さ
れた.このような背景から,軟性内視鏡を使用
する上での感染制御に関する基本的な取り組み
は,広がりを見せている.
当院においては,光学医療診療部(消化器
内科・婦人科・呼吸器内科ほか)で使用された
軟性内視鏡関連機材は,専門の委託業者により
洗浄・消毒作業がおこなわれ,保守業務に関し
ても臨床工学技士が適宜実施していたのに対し
て,耳鼻咽喉科(外来・病棟)の軟性内視鏡関
連機材は,看護師や医師により洗浄・消毒・保
守がおこなわれていた.
当院では,軟性内視鏡に関しての取り扱い
が一部の診療科で異なっており,院内で統一し
た管理が実施できていなかった.軟性内視鏡の
管理について病院機能評価で指摘されたことを
きっかけに,病院全体の軟性内視鏡の保守管理
業務を見直すことを目的として,光学医療診療
部を中心とした「管理の中央化」の取り組みを
始めた.
本報告では,中央化に向けた事前調査から中
央化が完了するまでの流れとそのメリット,各
診療科による管理の限界についての私見を述べ
る.