4:17 PM - 4:31 PM
[シンポジウム7] 医療機関の立場から
~普及と実装の観点から考える~
添付文書の意義は、その対象となる「もの」の種類によって大きく異なってくると考える。「もの」の種類とは、医薬品、医療材料、医療機械いわゆるME機器である。使用者が「もの」を使用する際に必要な情報は、医薬品では効能、用量・用法、禁忌事項などが中心となる一方で、ME機器の場合は使用方法やトラブル対応方法などが中心となる。ME機器には一般的に、添付文書、簡易取扱説明書、取扱説明書が附属されている。そのため、ME機器を日常的に使用する際には、添付文書ではなく、第一に簡易取扱説明書、その次に取扱説明書、添付文書と続くのではないだろうか。一方で、医薬品は使用者の必要とする内容と提供情報が一致しているため、添付文書が第一に使用されていると考える。今回、ME機器において、使用者の必要情報と添付文書の提供情報の不一致が生じている中で、今後のME機器の添付文書のあり方について議論していきたい。