16:00 〜 16:10
[113] 当院での脊髄刺激療法(SCS)と臨床工学技士の関わり
【はじめに】
脊髄刺激療法(Spinal Cord Stimulation:以下SCS)とは,脊椎硬膜外腔に電極を挿入し微弱な電気を流し脊髄を刺激することで慢性の痛みを緩和させる治療である.当院では,2017年9月よりSCS手術が開始され臨床工学技士が参入することとなった.今回当院でのSCSにおける臨床工学技士の関わりについて報告する.
【関わり・取り組み】
当院のSCS業務は,1)手術に使用する物品や機器の管理,2)術中のテスト刺激および記録,3)体内埋め込み刺激装置(以下IPG)の植え込み時のインピーダンス測定,4)IPG交換手術での刺激条件の設定,5)刺激調整入院時の対応,6)SCSトライアル期間やIPG埋め込み後の病棟での刺激調整や電気生理学的検査への協力,7)トラブル対応,8)院内スタッフへの治療機器の勉強会,9)患者と家族への治療機器の操作と注意事項等の説明,10)外来でのインピーダンス測定や刺激調整,11)外来での患者用リモコンの交換と説明,12)患者,患者家族からの電話対応を医師の指示の下でおこなっている.
【結果】
2017年9月から2023年1月までにSCS新規植え込みが20件,SCSトライアルが21件,IPG交換が8件であった.また,入院時の刺激調整が 160件,外来での刺激調整対応は33件であり,全てに臨床工学技士が関わった.
【考察】
院内の多職種スタッフやメーカと連携を図り,治療状況や方針を理解することで安全でスムーズな治療をおこなうことができた.しかし, SCSの効果を最大限に出すためには,患者の疾患と症状,刺激電極位置の関係十分理解し,把握する必要があるため各メーカのデバイスの特徴,仕様等の知識も熟知しておく必要がある.臨床工学技士が専門的知識を有することで患者へのよりよい治療が選択でき,治療機器のトラブル時にも迅速かつ安全な対応をおこなうことが可能であると考える.
【まとめ】
今後も臨床工学技士がSCS業務をおこなうことで術中,術後の調整やトラブル対応が迅速かつ安全におこなえるように努めていきたい.
脊髄刺激療法(Spinal Cord Stimulation:以下SCS)とは,脊椎硬膜外腔に電極を挿入し微弱な電気を流し脊髄を刺激することで慢性の痛みを緩和させる治療である.当院では,2017年9月よりSCS手術が開始され臨床工学技士が参入することとなった.今回当院でのSCSにおける臨床工学技士の関わりについて報告する.
【関わり・取り組み】
当院のSCS業務は,1)手術に使用する物品や機器の管理,2)術中のテスト刺激および記録,3)体内埋め込み刺激装置(以下IPG)の植え込み時のインピーダンス測定,4)IPG交換手術での刺激条件の設定,5)刺激調整入院時の対応,6)SCSトライアル期間やIPG埋め込み後の病棟での刺激調整や電気生理学的検査への協力,7)トラブル対応,8)院内スタッフへの治療機器の勉強会,9)患者と家族への治療機器の操作と注意事項等の説明,10)外来でのインピーダンス測定や刺激調整,11)外来での患者用リモコンの交換と説明,12)患者,患者家族からの電話対応を医師の指示の下でおこなっている.
【結果】
2017年9月から2023年1月までにSCS新規植え込みが20件,SCSトライアルが21件,IPG交換が8件であった.また,入院時の刺激調整が 160件,外来での刺激調整対応は33件であり,全てに臨床工学技士が関わった.
【考察】
院内の多職種スタッフやメーカと連携を図り,治療状況や方針を理解することで安全でスムーズな治療をおこなうことができた.しかし, SCSの効果を最大限に出すためには,患者の疾患と症状,刺激電極位置の関係十分理解し,把握する必要があるため各メーカのデバイスの特徴,仕様等の知識も熟知しておく必要がある.臨床工学技士が専門的知識を有することで患者へのよりよい治療が選択でき,治療機器のトラブル時にも迅速かつ安全な対応をおこなうことが可能であると考える.
【まとめ】
今後も臨床工学技士がSCS業務をおこなうことで術中,術後の調整やトラブル対応が迅速かつ安全におこなえるように努めていきたい.