09:20 〜 09:30
[4] 様々な汚染物に対応したWD洗浄プログラムの構築について
【背景】
RMDの再生処理の洗浄プロセスにおいて,汚染物の特性は洗浄の質を左右する大きな要因である.臨床使用で付着する汚染物は多種多様であり,洗浄の質の確保を考慮した場合,汚染物の特性によって洗浄プロセスを変更する必要がある.しかし,コスト,時間,人員が必要となるため,変更は安易に容認出来ない.また, WDは汚染量や汚染強度が大きい場合,WD前に浸漬洗浄やブラッシング洗浄など人の手による前洗浄をする必要があるが,人員不足のため困難である.またアルカリ高温プログラムを使用しなければ,熱変性タンパク質へアプローチすることは,中温域では難しい.今回,WDのプログラムを工夫することによって前洗浄せずに質の高い洗浄ができないか検証をおこなったので報告する.
【方法】
洗浄試験には,鉗子に羊血液を塗布して乾燥させた物を使用し,中温プログラムと中温+高温プログラムで洗浄をおこない,OPA法で残留タンパク質の定量をおこなった.
【結果】
当院の中温洗浄プログラムでは,乾燥した疑似汚染物は定量下限未満であり,良好な洗浄性であることが判ったが,熱変性させた疑似汚染物は,平均70.4±45.8µg検体(N=5)と高値であった.中温+高温洗浄プログラムは,乾燥させた疑似汚染物は中温と同等で,熱変性させた疑似汚染物は46.5±28.8µg検体(N=5)と中温プログラムよりも低値であった.
【結論】
当院の中温+高温プログラムは,乾燥した汚染物から熱変性物までトータルで洗浄効果の高いプログラムであることが判った.これにより,ワーストケースでも洗浄プロセスを変えることなく,また前洗浄をおこなうことなく質の高い洗浄を達成することができると考えられる.
RMDの再生処理の洗浄プロセスにおいて,汚染物の特性は洗浄の質を左右する大きな要因である.臨床使用で付着する汚染物は多種多様であり,洗浄の質の確保を考慮した場合,汚染物の特性によって洗浄プロセスを変更する必要がある.しかし,コスト,時間,人員が必要となるため,変更は安易に容認出来ない.また, WDは汚染量や汚染強度が大きい場合,WD前に浸漬洗浄やブラッシング洗浄など人の手による前洗浄をする必要があるが,人員不足のため困難である.またアルカリ高温プログラムを使用しなければ,熱変性タンパク質へアプローチすることは,中温域では難しい.今回,WDのプログラムを工夫することによって前洗浄せずに質の高い洗浄ができないか検証をおこなったので報告する.
【方法】
洗浄試験には,鉗子に羊血液を塗布して乾燥させた物を使用し,中温プログラムと中温+高温プログラムで洗浄をおこない,OPA法で残留タンパク質の定量をおこなった.
【結果】
当院の中温洗浄プログラムでは,乾燥した疑似汚染物は定量下限未満であり,良好な洗浄性であることが判ったが,熱変性させた疑似汚染物は,平均70.4±45.8µg検体(N=5)と高値であった.中温+高温洗浄プログラムは,乾燥させた疑似汚染物は中温と同等で,熱変性させた疑似汚染物は46.5±28.8µg検体(N=5)と中温プログラムよりも低値であった.
【結論】
当院の中温+高温プログラムは,乾燥した汚染物から熱変性物までトータルで洗浄効果の高いプログラムであることが判った.これにより,ワーストケースでも洗浄プロセスを変えることなく,また前洗浄をおこなうことなく質の高い洗浄を達成することができると考えられる.