業務改善

[7] 手術材料準備および展開業務の委託化による運用改善と朝一手術開始時間前倒しの取り組み

柳原 力矢¹, 前川 雄介² (1.ワタキューセイモア㈱名古屋支店 業務部, 2.㈱ホギメディカル 名古屋支店)

近年，手術領域による周辺業務の業務委託化で，術後の手術ルームの清掃業務や使用済み器材の洗浄および滅菌業務においては委託化が進んでいると考えるが，手術前の患者別各種滅菌器材・診療材料の準備業務や手術前の各種材料展開業務については，担当看護師にて実施しているケースが多いのではないかと思われる．そこには看護師の超過勤務（時間外対応）だけでなく，看護業務に専念できる時間がその付帯業務によって削られてしまっているのが現状である．
そこで，手術における各種材料に関わる看護師の付帯業務を軽減するために，従来までエクセル形式で自作していた患者別・診療科別の材料ピッキングリストを整備するべく手術業務支援システムの導入し，リストの集約・保管場所の整備・名称の統一等を図り，ピッキングリストの標準化と翌日手術材料準備時間の短縮が実現できた．また，難易度の高い器材展開業務については，病院と委託業者の双方で協議しながら展開業務を分業化して，各手術の担当看護師の補助的役割として支援することで，手術前準備に関わる看護師の負担を軽減させた．
さらに，この取り組みのもう一つの目的として，従来まで朝一番の手術開始時間が９時30分だったものを，外科と整形外科の各１症例ずつ 30分前倒しをして，９時00分スタートを実現させた取り組み内容を報告する．