第42回日本磁気共鳴医学会大会

講演情報

教育講演

基礎

教育講演13

基礎3

2014年9月20日(土) 08:30 〜 09:30 第3会場 (3F 源氏の間南)

座長:山口雅之(国立がん研究センター東病院 臨床開発センター 機能診断開発部)

[EL13-2] PET測定と画像解析

渡部浩司 (東北大学 サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター)

近年、PETとMRを同時撮像できる複合機(PET/MR装置)が大きな注目を集めており、今後日本においてもPET/MR装置の普及が期待されている。MR、PETそれぞれの基本的な特性を把握することは、PET/MR装置を最大限に利用する上で重要となる。本講演では、PETの装置や測定の原理・構造、PET画像の再構成方法、解析処理などを解説したい。PET装置は、投与した陽電子放出放射性薬剤の体内分布を画像化する装置である。放出された陽電子と体内の電子が結合し、消滅γ線といわれる511keVのエネルギーを持った2本のγ線をリング上に配置した放射線検出器で検出することにより、薬剤分布の画像化を行う。得られた画像は、投与した薬剤の性質を反映したものとなり、しばしばPET画像を機能画像と呼ぶが、本当の意味での生体の機能を反映した情報を得るためにはさまざまな処理を行い、複数の補正をする必要がある。これらの処理や補正が不十分であったり、誤っていれば、正確な機能情報は得られない。本講演において、PETによる機能画像が、どのように得られているかを明らかにし、PETの利用において考慮するべき点を議論する。