[O-1-025] ultra short TE sequence (PETRA)による脳動脈の評価: TOF-MR angiographyとの比較
【目的】ultra short TE sequenceでは金属のartifactが通常のsequenceに比べ低減される。これによりclippingやcoilingなどの治療後の脳動脈の評価が容易になる可能性があると考えられる。またTEが短いため、乱流などによる位相分散に伴う信号低下も軽減できる可能性がある。本検討では脳動脈においてultra short TE sequenceであるPETRA(pointwise encoding time reduction with radial acquisition)とTOF- MRAで比較し、ultra short TE画像の有用性を評価した。
【方法】対象は脳動脈瘤の患者 9名。治療内容はcoiling 8名(2名はstentも追加)、clipping 1名。使用装置はSiemens Magnetom Skyra (syngo D13)、32ch head coil。PETRAはTR/TE 3.1/0.07、FA 6°、FOV 213×213、matrix 256×256×256、(slice厚 0.83mm、interpolationなし)、撮像時間 3:43。一部症例では尾側にsaturation pulseを印加したsequence (撮像時間3:57)も追加撮像した。TOF- MRAはTR/TE 23/3.81、FA 16°、FOV 171×199、matrix 269×448、slice厚 0.65mm(interpolationあり)、iPAT 2、撮像時間3分~4分。両方の撮像法で、脳底動脈や内頚動脈と脳実質のコントラストと内部信号のばらつき、治療部の親血管の連続性、瘤の血流の視認性を視覚的に評価した。
【結果】脳実質と動脈とのコントラストはTOF-MRAの方が良好であったが、PETRAもsatありsequenceとの差分を行うとコントラストが改善した。また、両側の内頚動脈サイフォン部での信号のばらつきはPETRAの方が小さかった。clipping後の症例ではTOF-MRAでは親血管が途絶していたが、PETRAでは連続性が保たれていた。coiling後の症例でも瘤内の血流はPETRAの方が明瞭であった。
【結論】ultra short TE sequenceであるPETRAにおいては金属のartifactの影響や乱流による信号低下が少なく脳動脈の評価に有用である、と考えられる。
【方法】対象は脳動脈瘤の患者 9名。治療内容はcoiling 8名(2名はstentも追加)、clipping 1名。使用装置はSiemens Magnetom Skyra (syngo D13)、32ch head coil。PETRAはTR/TE 3.1/0.07、FA 6°、FOV 213×213、matrix 256×256×256、(slice厚 0.83mm、interpolationなし)、撮像時間 3:43。一部症例では尾側にsaturation pulseを印加したsequence (撮像時間3:57)も追加撮像した。TOF- MRAはTR/TE 23/3.81、FA 16°、FOV 171×199、matrix 269×448、slice厚 0.65mm(interpolationあり)、iPAT 2、撮像時間3分~4分。両方の撮像法で、脳底動脈や内頚動脈と脳実質のコントラストと内部信号のばらつき、治療部の親血管の連続性、瘤の血流の視認性を視覚的に評価した。
【結果】脳実質と動脈とのコントラストはTOF-MRAの方が良好であったが、PETRAもsatありsequenceとの差分を行うとコントラストが改善した。また、両側の内頚動脈サイフォン部での信号のばらつきはPETRAの方が小さかった。clipping後の症例ではTOF-MRAでは親血管が途絶していたが、PETRAでは連続性が保たれていた。coiling後の症例でも瘤内の血流はPETRAの方が明瞭であった。
【結論】ultra short TE sequenceであるPETRAにおいては金属のartifactの影響や乱流による信号低下が少なく脳動脈の評価に有用である、と考えられる。