[O-2-199] 後付けMR Elastographyシステムの開発
【目的】本研究の目的はMR Elastography(MRE)非対応の一般的なMRI装置でMREを実施するために必要な技術の開発にある. MREの実施には専用パルスシーケンスとMRIに同期する振動装置が必要であり,それらをメーカーから新規導入する必要がある. 我々は簡易的なMREパルスシーケンスとしてGradient-echo type Multi-echoシーケンスが代用できることを実証し,MRI装置との配線接続がいらない振動装置を開発した. これらの技術を融合したことで,後付けシステムによるMREが可能となった. MRI装置との配線接続がない本システムをMRIに同期させるために,マグネットルームにアンテナ(撮像コイルではない)を設置する. このアンテナは撮像領域外に漏れ出る励起RFを受信し,受信した電気信号はマグネットルーム外に取り出され,振動装置のスタート・トリガとして利用される. しかし,マグネットルーム内にあるアンテナを接続するための導体(配線)が周囲環境にある電波雑音をマグネットルーム内に引き込む恐れがある. そこで,この電波雑音侵入を防ぐシステムを新たに組み込んだので報告する.
【方法】ダイポールアンテナと光信号変換器をマグネット開口部から3.2m離れた場所に設置する. これにより,ダイポールアンテナが受信する漏れ励起RFに同期するtransistor-transistor logic (TTL)を生成し,そのTTLが光信号となる. 光信号はファイバーを通してマグネットルーム外へ取り出され,振動装置のスタート・トリガとして使用した. マグネットルーム内の光信号変換器は電池駆動なので雑音の発生が少ない. マグネットルームを貫通するファイバーは導体ではないので,電波雑音をマグネットルーム内に引き込む恐れがない. 本システムの実証試験をアガロースファントム及びvolunteerを対象にしておこなった.
【結果・考察】光信号は振動装置のスタート・トリガとして利用できた. 我々が開発を進める「後付けMREシステム」は一般的なGradient-echo type Multi-echoシーケンスをMREシーケンスとして代用し,MRI装置との物理的接続が必要ない. 「後付けMREシステム」は専用装置でなくてもMREの実施が可能であることを実証し,潜在的なMRE利用者数を増加させることに寄与する.
【方法】ダイポールアンテナと光信号変換器をマグネット開口部から3.2m離れた場所に設置する. これにより,ダイポールアンテナが受信する漏れ励起RFに同期するtransistor-transistor logic (TTL)を生成し,そのTTLが光信号となる. 光信号はファイバーを通してマグネットルーム外へ取り出され,振動装置のスタート・トリガとして使用した. マグネットルーム内の光信号変換器は電池駆動なので雑音の発生が少ない. マグネットルームを貫通するファイバーは導体ではないので,電波雑音をマグネットルーム内に引き込む恐れがない. 本システムの実証試験をアガロースファントム及びvolunteerを対象にしておこなった.
【結果・考察】光信号は振動装置のスタート・トリガとして利用できた. 我々が開発を進める「後付けMREシステム」は一般的なGradient-echo type Multi-echoシーケンスをMREシーケンスとして代用し,MRI装置との物理的接続が必要ない. 「後付けMREシステム」は専用装置でなくてもMREの実施が可能であることを実証し,潜在的なMRE利用者数を増加させることに寄与する.