第42回日本磁気共鳴医学会大会

講演情報

一般演題

圧縮センシング-応用

圧縮センシング-応用

2014年9月19日(金) 16:30 〜 17:10 第4会場 (3F 源氏の間北)

座長:藤本晃司(京都大学医学部附属病院 放射線診断科)

[O-2-238] Compressed SensingとARCを併用した頭部3D TOF MR Angiographyの高速化

竹井直行1, Kevin King2, 椛沢宏之1 (1.GEヘルスケア・ジャパン 研究開発部, 2.GE Healthcare MR Applications and Workflow)

【目的】
Compressed Sensingは近年注目されている撮像時間を短縮する技術で、画像のスパース性を利用してナイキスト制約を超えた信号を補間する。血液信号と背景信号の信号差が強調されたMR Angiography (MRA) 画像はコントラストが高いため、Compressed Sensingに適している。Compressed SensingとパラレルイメージングであるARCを組み合わせ(1)、頭部MRAの撮像時間短縮を試みる。
【方法】
Gaussianランダムサンプリングを用いてCartesian上でアンダーサンプリングを行う。散在に充填されたK空間に対して、まずCompressed sensingを行い、つづいてARCを用いて画像を再構成する。Compressed sensingでは各コイルの画像に対してL1ノルム最小化を用い、conjugate gradient法で繰り返し処理を行った。3D TOFはMTパルスと脂肪抑制パルスを用いて背景信号を抑制した。IRB承認のもと同意書を得た健常者に対して頭部MRAを撮像し、ARCのみの場合と比較した。MR装置はGE社製 3.0T装置、画像再構成は操作用のホストコンピュータを使用した。
【結果と考察】
Compressed SensingとARCを併用することで、ARCのみと同等の描出能で撮像時間を30%高速化できた。3D TOFはCompressed Sensingに適したアプリケーションであることが示された。Compressed Sensing技術を用いることで臨床頭部ルーチンの時間短縮を可能にすると考える。
(1)King K, A New Combination of Compressed Sensing and Data Driven Parallel Imaging, ISMRM 2010, p. 4881