第42回日本磁気共鳴医学会大会

講演情報

一般演題

ハードウエア

ハードウエア2

2014年9月19日(金) 14:20 〜 15:00 第5会場 (3F 源氏の間西)

座長:拝師智之(株式会社エム・アール・テクノロジー)

[O-2-261] 1.5T MRI装置の設置面積削減の検討

堀雅志1, 金澤仁1, 石垣尚子2, 森川博3 (1.東芝メディカルシステムズ株式会社 MRI事業部, 2.東芝メディカルシステムズ株式会社 サイトプラニング部, 3.東芝メディカルシステムズ株式会社 グローバルサービス部)

[目的]:1.5T超電導MRI装置は、一般的に低磁場の装置に比べ高品質の画像が得られたり、短時間に検査を行うことが出来たりするため、購入を希望する医療施設は多い。しかし、ビル診療所やクリニックを始め多くの医療施設では、施設内の面積は限られているため面積の確保は難しい。今回我々はMRIシステムの基本設計段階から設置面積削減の検討を行い、このような設置面積の制約の厳しい施設でも設置しやすい1.5T超電導MRI装置を開発したので報告する。[方法]:以下の2つのアプローチで設置面積削減の検討を行った。A)MRI装置の構成要素を整理してハードウエア自体の占有面積を削減する。B)据付/メンテナンス作業者に必要な空間を分析/整理し、必要面積を削減する。[結果]:従来機種(*1)と比較して下記の結果を得た。A) 従来機械室に配置していたユニットに関して、1)MR信号のデジタル変換ユニットを磁石架台内に設置、2)電源ユニットと制御ユニットを統合することでユニット数を削減、3)傾斜磁場電源ユニットを既報告[1]の消費電力削減技術によりコンパクト化、等により装置の占有面積を17%削減した。B) 据付/メンテナンス作業者に必要な空間に関して、1)架台およびキャビネットの内部コンポーネント最適配置によりアクセス方向を限定し、作業スペースを削減、2)水冷筐体空調採用によって操作室環境へ制御キャビネットの設置を可能にして、機械室なしの設置レイアウトを実現、3)据え付け治具開発により装置の据付/撤去時に必要なスペースを削減、等の対策を行うことにより作業スペースとして必要な面積を32%削減した。[結論]:最小の設置面積は従来装置に比べA,B合わせて29%削減し約23m2となり、低磁場MRI装置並みに少ない設置面積を実現することができた。[参考文献]:[1]今村ら、MRI装置における傾斜磁場系の省電力技術の検討,JSMRM 2013,O-1-119注:(*1)EXCELART VantageTM /Powered by Atlas (2007年発売)