灌流-脳疾患

[O-3-279] Diamox負荷ASL MR-perfusionによる脳循環予備能判定：Diamox負荷I-123 IMP-SPECTとの比較

^〇戸村則昭¹, 藤島基宣¹, 國分美加² (1.脳神経疾患研究所附属総合南東北病院　神経放射線診断科, 2.脳神経疾患研究所附属総合南東北病院　放射線科)

【目的】脳循環予備能(CVR)判定として，脳血管障害例にacetazolamide負荷ASL MR-perfusion(diamox-ASL)を施行し，acetazolamide負荷¹²³IMP-SPECT(diamox-SPECT)と比較検討した。【方法】対象は10例の内頸動脈本幹狭窄・閉塞，もやもや病などである。MRIは，全脳のfSPGRを撮影後に，diamox投与前，投与後5分，15分，15分でASLを施行した。ASLは，pCASLを用い，TR/TE＝5216/9.8，points×arms＝512×8，PLD＝2525，とした。同一個人内でASLをfSPGRに位置合わせ，fSPGRをSRI24標準脳に位置合わせ，各個人のSPECTをSRI24標準脳に位置合わせを行った。以上の位置合わせにはNifyReg(http://sourceforge. net/ projects /niftyreg/)を使用した。ACA域，MCA域，PCA域作成には，SRI24/LPBA40 atlasを用いた。各領域のCBF増加率(％CBF change)を測定した。Diamox-SPECTは，QSPECT Dual Table ARG法を用いた。Diamox-ASLとDiamox-SPECTでの，ACA, MCA, PCA域ごとの％CBF changeを比較し，相関も検討した。【成績】両者による％CBF changeは，diamox投与5分後では有意な相関が得られた(r＝0.63, p＜0.01)が，10分後，15分後では得られなかった。ただ，今回はPLDを2525msで行ったが，これについては，1515など他の方法との比較も必要と思われた。【結論】diamox投与5分後のDiamox-ASLはDiamox-SPECTと相関しており，CVR判定に使用し得ると思われた。