[P-1-021] シネMRI左心室短軸像における,左心室内腔重心点の時相変化による軌跡解析
【背景・目的】我々は左心室短軸像の中隔両端と左心室内腔重心のなす角(中隔-重心角)の時相による変化を解析する手法を提案してきた.その中で中隔-重心角の変化の因子の一つとして,左心室内腔の重心点の変位があることが考えられた.そこで,重心点の軌跡解析を行い重心点の時相変化を把握することを目的とする.
【方法】撮像装置:Philips社製MRI(Achieva 3.0T X-siries).画像解析ソフト:ImageJ.撮像シーケンスおよびパラメータ:Balanced TFE,TR:3ms,TE:2ms,FA:40°,slice数:1回の息止めで撮れる枚数,NEX:1,slice thickness:10mm,FOV:220×220,matrix size:128×128.撮像対象:首都大学東京大学院倫理委員会の承諾のもと,研究に対して同意が得られた男性健常ボランティア.撮像では呼吸停止下心電図同期法を用いた.また,1心拍を30時相とし同一短軸断面における時相毎の左心室内腔重心点の座標を測定し,その軌跡解析を行った.左心室短軸像重心点の軌跡解析により,軌跡の形状,軌跡の移動距離,最大拡張期と最大収縮期の重心点の位置関係等を算出した.このとき,軸を各被験者間で統一するために,1時相目(最大拡張時)の中隔両端を結ぶ線がY軸となるように座標系を回転し,1時相目の重心点座標が原点(0,0)となるように座標系を平行移動する座標変換を行った.
【結果・考察】左心室短軸像重心点の軌跡解析を行った結果,軌跡の形状はδ型の軌跡を描く傾向が示された.まず,重心点の原点からの移動距離の時相による変化は,駆出末期から等容弛緩期初期で最大となる傾向が示された.また,重心点の変位をX軸(側壁(+)-中隔(-)),Y軸(前壁(+)-後壁(-))方向で分解すると,X軸方向では駆出末期から等容弛緩期初期で最も中隔側へ接近し,緩速流入期後期で最も側壁側へ接近する傾向が示された.Y軸方向では駆出期ではやや後壁側へ接近し,等容弛緩期から急速流入期前期で前壁側へ接近する傾向が示された.X軸方向で,重心点が中隔側へ接近した要因としては,駆出に伴い中隔よりも側壁のほうが自由度が高いことが影響していると考えられる.
【方法】撮像装置:Philips社製MRI(Achieva 3.0T X-siries).画像解析ソフト:ImageJ.撮像シーケンスおよびパラメータ:Balanced TFE,TR:3ms,TE:2ms,FA:40°,slice数:1回の息止めで撮れる枚数,NEX:1,slice thickness:10mm,FOV:220×220,matrix size:128×128.撮像対象:首都大学東京大学院倫理委員会の承諾のもと,研究に対して同意が得られた男性健常ボランティア.撮像では呼吸停止下心電図同期法を用いた.また,1心拍を30時相とし同一短軸断面における時相毎の左心室内腔重心点の座標を測定し,その軌跡解析を行った.左心室短軸像重心点の軌跡解析により,軌跡の形状,軌跡の移動距離,最大拡張期と最大収縮期の重心点の位置関係等を算出した.このとき,軸を各被験者間で統一するために,1時相目(最大拡張時)の中隔両端を結ぶ線がY軸となるように座標系を回転し,1時相目の重心点座標が原点(0,0)となるように座標系を平行移動する座標変換を行った.
【結果・考察】左心室短軸像重心点の軌跡解析を行った結果,軌跡の形状はδ型の軌跡を描く傾向が示された.まず,重心点の原点からの移動距離の時相による変化は,駆出末期から等容弛緩期初期で最大となる傾向が示された.また,重心点の変位をX軸(側壁(+)-中隔(-)),Y軸(前壁(+)-後壁(-))方向で分解すると,X軸方向では駆出末期から等容弛緩期初期で最も中隔側へ接近し,緩速流入期後期で最も側壁側へ接近する傾向が示された.Y軸方向では駆出期ではやや後壁側へ接近し,等容弛緩期から急速流入期前期で前壁側へ接近する傾向が示された.X軸方向で,重心点が中隔側へ接近した要因としては,駆出に伴い中隔よりも側壁のほうが自由度が高いことが影響していると考えられる.