[P-1-044] 三角線維軟骨複合体(TFCC)損傷におけるMicroscopy coilを用いた脂肪抑制併用PDW-VISTAの検討
【目的】関節鏡、または関節造影などで観察困難な三角線維軟骨複合体(TFCC)損傷に対し、Microscopy coilを使用した高分解能MRIは有用と示唆されている。今日、T2*強調画像やプロトン密度強調画像(以下PDW)などの撮像シーケンスで観察を要されるが、非常に細かな損傷を診断するためthin sliceでの撮影可能な3Dでの撮像シーケンスが求められる。今回、Volume Isotropic T2W Acquisition:VISTAを脂肪抑制併用PDWのコントラストで最適な撮像条件について検討を行ったので報告する。【方法】対象は同意を得られた健常なvolunteer 5 名。脂肪抑制併用PDW-VISTAシーケンスにおいて、 profile order (k-space充填法)、TE (ms)などの値を調整しシーケンスの最適化を図った。評価方法は、定量評価としてvolunteerの各部位のContrast Ratio(CR)を算出、また視覚評価として撮影した画像から解剖学的構造(関節円板、メニスカス類似体、三角靱帯、背側橈骨尺骨靱帯など)の描出能を評価した。使用機器は、Philips社製Intera Achieva 1.5T A-serise single gradient Release 3.2、Microscopy coil-42mmを用いた。【結果、結論】各撮像条件を調整し臨床に用いることでTFCC損傷の診断に有用な画像を得ることができた。また3D isotropic voxel dataでの撮影のため、任意の方向にMPR作成し観察可能である。今後、今研究で得られた結果がTFCC外傷後評価や術前・術後評価等への有用性を検討していきたい。