[P-2-152] Multiple shell間でMPGエンコード方向が異なる場合の拡散尖度テンソル評価についての検討
【背景・目的】
拡散強調像の撮像・解析において複数のb-valueごとに異なるMPGエンコーディングを行う撮像法が工夫されている. 一方, 拡散尖度イメージング(DKI)等の従来の拡散評価方法では各b-valueでMPGが共通する前提で計算が行われるものも多い. 従来の評価を継続できることは新しい撮像法の導入に重要である. この研究の目的はb-valueごとのMPGの組み合わせによらずDKIを評価する手法を検討することである.
【方法】
健常者3名の拡散強調像を検討. 画像は3T装置(Skyra:SIEMENS)を用いb-valueは0-2500sec/mm2 の5通り, MPG軸は各b-valueで64軸撮像した.これより2通りの方法でDKIテンソル(KT)を計算した; 1.一般法: 各MPG軸で二次近似を用いApparent Kを求め, 15元1次連立方程式からKT(15変数)を求める. 2.直接法: 各b-value, MPG軸の組み合わせで得られた信号値をKT, 拡散テンソル(6変数)を変数とする21元1次方程式で表し,直接KTを求める(MPGの組み合わせに影響されない).
両者のmap画像, 関心領域内の数値を比較した. また,KTは求められないがMPG方向によらずKを推定できるeDKI(関連演題参照)も参考に比較した.
【結果】
どちらもKTを求めることができるが直接法はノイズが目立ち, 計算の正確さや安定性がやや低下していると考えられた. eDKIはKTを求められないがmapは安定.
【結論】
MPGの組み合わせがShellごとに異なってもKTを計算できるが, 今回の方法ではノイズの多さなどの問題がある.
拡散強調像の撮像・解析において複数のb-valueごとに異なるMPGエンコーディングを行う撮像法が工夫されている. 一方, 拡散尖度イメージング(DKI)等の従来の拡散評価方法では各b-valueでMPGが共通する前提で計算が行われるものも多い. 従来の評価を継続できることは新しい撮像法の導入に重要である. この研究の目的はb-valueごとのMPGの組み合わせによらずDKIを評価する手法を検討することである.
【方法】
健常者3名の拡散強調像を検討. 画像は3T装置(Skyra:SIEMENS)を用いb-valueは0-2500sec/mm2 の5通り, MPG軸は各b-valueで64軸撮像した.これより2通りの方法でDKIテンソル(KT)を計算した; 1.一般法: 各MPG軸で二次近似を用いApparent Kを求め, 15元1次連立方程式からKT(15変数)を求める. 2.直接法: 各b-value, MPG軸の組み合わせで得られた信号値をKT, 拡散テンソル(6変数)を変数とする21元1次方程式で表し,直接KTを求める(MPGの組み合わせに影響されない).
両者のmap画像, 関心領域内の数値を比較した. また,KTは求められないがMPG方向によらずKを推定できるeDKI(関連演題参照)も参考に比較した.
【結果】
どちらもKTを求めることができるが直接法はノイズが目立ち, 計算の正確さや安定性がやや低下していると考えられた. eDKIはKTを求められないがmapは安定.
【結論】
MPGの組み合わせがShellごとに異なってもKTを計算できるが, 今回の方法ではノイズの多さなどの問題がある.