頭頸部-シーケンス

[P-2-159] FASE-MPV T1WIの検討

^〇平田恵哉¹, 渡千寛¹, 宮本奈菜子¹, 冨田紗詠子¹, 高橋優¹, 奥朋和¹, 宮崎滋夫¹, 川嶋政広¹, 山本香織² (1.金沢医科大学病院　医療技術部診療放射線技術部門, 2.東芝メディカルシステムズ)

【目的】近年可変Refocus flip angle(可変RFA)を使用した3D-FSEが頭部造影検査や頸部プラーク検査に多用されている。東芝社製装置においては上記検査にはRFA固定のFASEが使用されてきた。近年可変RFA を使用するMulti Planner Volume(MPV)が登場したが、可変RFAモードがT2、Heavy T2、Protonの3つのモードのみでありT1WI用のモードは存在しない。今回はProtonモードのパラメータを変更することでT1WIを撮像できないか検討を行った。
【方法】使用機器は東芝製1.5T装置Titan Ver2.31 R002。Atlas SPEEDER ヘッドコイルを使用した。FASEとMPVシーケンスにおいてファントムとボランティアを撮像し検討を行った。検討パラメータはFlip angle、Flop angle、Shot数である。TEはFASE：34ms、MPV：52ms(変更不可)とした。
【結果】Flip Angleを減少させると両シーケンスともにSNRが低下したがコントラストに優位差はなかった。 Shot数を減らすとFASEで顕著にコントラスト低下とブラーリング増加が見られた。MPVはFASEに比べてコントラスト低下とブラーリングが少なかった。以上によりMPVでT1WIを得ることができた。
【考察 】MPVは設定TE52msのおよそ1/3が実効的なTEで約17msとなる為良好なT1WIが撮像できたと考える。また可変RFAを使用しているためにShot数を減らした場合においてもブラーリングが少なくコントラストも良好であった。この特性によりMPVはFSE系3D-T1WI撮像に有用である。