第42回日本磁気共鳴医学会大会

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ポスター

脊椎

脊椎

Sat. Sep 20, 2014 9:30 AM - 10:06 AM ポスター会場 (5F 通路)

座長:大久保敏之(帝京大学ちば総合医療センター 放射線科)

[P-3-228] Q-Space Imaging:腰椎変性椎間板における検討

桂正樹1,2, 鈴木雄一2, 笠原朗弘2, 森墾1, 國松聡1, 堀正明3, 増谷佳孝4, 青木茂樹3, 大友邦1 (1.東京大学大学院医学系研究科 放射線医学講座, 2.東京大学医学部附属病院 放射線部, 3.順天堂大学大学院医学研究科 放射線医学講座, 4.広島市立大学大学院 情報科学研究科)

【背景・目的】Q-Space Imaging (QSI)は複数のb値を用いた拡散強調像から非ガウス分布を示す拡散制限における水分子の動きを評価し,解析・可視化する手法である.マイクロサイズの構造情報を取得することが可能とされ,臨床例への応用が期待されている.今回我々は腰椎変性疾患における椎間板の水拡散に着目し,椎間板変性の程度との関連について検討した.
【方法】腰椎変性疾患の疑われる被検者に対し,東京大学医学部倫理審査委員会の承認を得た方法で,GE 3.0T Signa HDx ver14.0を用いて撮像した.QSIシーケンスはEPICを用いて独自に開発したシーケンスを使用した.撮像条件は,TE:99.6 [ms],TR:5000 [ms],FOV:25.6x25.6 [cm2],matrix size:128x128,slice thickness:4.0 [mm],q-value (b-value換算):0~4000 [s/mm2]の間を10ステップ,MPG:3軸,NEX:3,δ:33.9 [ms],Δ:39.9 [ms]にて行った.解析はVOLUME-ONE ver.1.72及びdTV2を改良してQSI解析ができるようにしたプラグインを使用し,定量的な各パラメータ(ADC,RMSD,Kurtosis)を算出・測定した.椎間板変性の程度についてはPfirrmann分類に基づき,各被検者に対し2名の放射線科医による合議制でgrade分類を行った.
【結果・考察】全例において定量パラメータの算出・測定は可能であった.椎間板の変性gradeが進行するのに従い,ADC及びRMSDは低下し,Kurtosisは上昇する傾向にあった.今後更なる撮像条件の最適化および臨床での有用性検討を行う予定である.