日本臨床神経生理学会学術大会 第50回記念大会

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一般演題ポスター

一般演題ポスター 脊椎脊髄・神経叢疾患

[P20-2] 脊磁図(神経磁界計測装置)を用いた胸髄電気活動の非侵襲的評価

橋本淳1, 川端茂徳1,2, 星野優子2, 関原謙介2, 渡部泰士3, 宮野由貴3, 佐藤慎司3, 三谷悠貴3, 金碩燦3, 高橋陽一郎3, 長岡信頼3, 足立善昭4, 吉井俊貴1, 大川淳1 (1.東京医科歯科大学 大学院 整形外科, 2.東京医科歯科大学大学院 先端技術医療応用学講座, 3.株式会社リコー HC事業部, 4.金沢工業大学先端電子技術応用研究所)

【背景】脊磁図(神経磁界計測)を用いた頚髄や馬尾神経の神経活動の非侵襲的評価について過去に報告したが、胸髄は信号が小さく測定が困難であった。今回、両側坐骨神経刺激法を用いて胸髄電気活動を無侵襲に評価し得たため報告する。
【方法】健常者5名を対象とし、膝窩部近位より経皮的に両側坐骨神経を最大上刺激し、神経磁界計測装置を用いて胸髄の脊磁図を測定した。
【結果】全例において胸椎内を上行する神経活動パターンの電流分布が可視化された。
【考察】膝窩部近位からの両側坐骨神経刺激法では、従来の腓骨・脛骨神経刺激と比べ、距離による減衰の影響を最小限にし、刺激神経線維数を増やすことで、片側腓骨・脛骨神経刺激の約6-10倍の信号強度が得られた。これにより胸髄電気活動の非侵襲的評価が可能になり、胸髄障害診療の進歩が期待される。