第39回一般社団法人日本口腔腫瘍学会総会・学術大会

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3.悪性腫瘍・補助療法

[P03-06] Nivolumab投与2年,著効を示し投与終了とした再発転移口腔癌の2症例

〇八木原 一博1、原 浩樹2、炭野 純1,4、石井 純一1、桂野 美貴1、柴田 真里1,4、金 裕純1,4、原口 美穂子1、出雲 俊之3、柳下 寿郎3、石川 文隆3 (1.埼玉県立がんセンター 口腔外科、2.埼玉県立がんセンター 消化器内科、3.埼玉県立がんセンター 病理診断科、4.東京医科歯科大学大学院 顎顔面外科学分野)


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2017年3月より、口腔癌に免疫チェックポイント阻害薬Nivolumab(Nivo)が適応拡大され4年目となった。当科でも腫瘍内科医にコンサルトしながら、Nivoによる治療を進めている。その中で著効を示し2年間の投薬期間後に定期経過観察に移行する症例がみられるようになった。今回、舌癌の頸部・遠隔転移症例ならびに下顎歯肉癌の原発再発症例の2例を報告する。

【症例1】70歳、男性。左舌癌 T3N2bM0(SCC)で根治的頸部郭清術変法、舌半側切除、再建を施行し、病理診断はpN5個、ENE+であった。術後CCRT(70Gy、CDDP3回)を完遂したがPET/CTにて頸部・傍気管LN転移を確認しNivoを適応した。腫瘍は緩徐に縮小し、投与後1年のCTで明らかな転移巣は消失し、2年で投与終了とした。

【症例2】70歳、男性。右下顎歯肉癌 T4N1M0(SCC)で肩甲舌骨筋上郭清術、下顎骨辺縁切除+再建を施行した。原発巣がclosed marginの病理診断で、術後BRT(70Gy、セツキシマブ4回)、その後もセツキシマブ単剤投与を継続した。BRT後9か月で原発巣再発を確認し、Nivoを適応した。投与後4か月のCTで明らかな再発巣は消失し、2年で投与終了とした。