[I-O-09] 先天性心疾患におけるreal-time 3D 心エコーを用いた左室容積評価の有用性
Keywords:MRI, 3DE, 左室造影
【背景】小児循環器領域では、左室造影を用いて左室容積を評価することが多いが、左室造影がリアルタイム3D心エコー(以下3DE)とどのように異なるか比較した報告は少ない。【目的】TOFの心内修復術後(以下ICR)症例における左室容積評価について3DEと造影カテーテル検査をMRIと比較し、その差異を検討すること【対象と方法】対象は、TOFのICR症例 13例(TOF 12例、男性 8例、年齢 2-31歳(中央値 5歳))全例で心臓 MRI、3DE、左室造影をほぼ同時期に施行し左室拡張末期容積(以下、LVEDV)を計測した。MRIは Philips社製の Multiva 1.5T(Re 3.6)で撮影、 EWSR 2.6のworkstationで計測。3DEの装置はPhilips社製 iE33と GE社製 Vivid E9、probeはX7-2および4Vを使用し、解析はQlabとEchoPacで行った。左室造影は東芝メディカルシステム社製の Infinix Celeve-I で行い、Child法で計測した。【結果】 LVEDVはMRIと3DEでr=0.84(p<0.001), bias:-1.9, 95% LOA:-12.0~9.2)とよく一致し、左室造影とMRIでr=0.57(p<0.05), bias:15.8, 95% LOA:5.4~26.2)と有意に左室造影が過大評価だった。【結語】TOF術後症例における左室容積評価は左室造影よりも3DEが簡便で有用である。