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[II-OR111-02] 当院における経皮的心房中隔欠損閉鎖術の適応判定と解剖学的な特徴
Keywords:心房中隔欠損、経皮的心房中隔欠損閉鎖術、カテーテル治療
【背景】心房中隔欠損(ASD)に対するアンプラッツァー心房中隔欠損閉鎖システムによる経皮的閉鎖術(ASO)の適応判定は施設や術者の経験に左右され、判断に苦慮する場合もある。【目的】ASO適応判断と解剖学的特徴を検討すること。【方法】2010~2015年に当院で治療を行ったASD(二次孔欠損)患者のうち体重15kg以上でTEEにて適応判断を行った103例を対象とした。rimの形態、ASD最大径(最大径/体重))とASO適応判定の関連を検討した。【結果】103例中、ASOは92例に施行され89例で留置成功した。ASOが留置できずに回収した3例とASO不適応と判定した11例の計14例に手術が施行された。rimの形態は、rim欠損なし24例(23%)、aortic rimとsuperior rimのいずれかもしくは両方の欠損(aortic and/or sup欠損)は56例(54%)、posterior rimとinferior rimのいずれかもしくは両方の欠損(post and/or inf欠損)は11例(11%)、aortic and/or sup欠損とpost and/or infの複合rim欠損は12例(12%)であり、それぞれの群でASO適応と判断し留置成功した症例は、rim欠損なしで24/24例(100%)、aortic and/or sup欠損で51/57例(89%)、post and/or inf欠損で6/10例(60%)、複合rim欠損で8/12例(67%)であった。ASD最大径/体重はASO施行例で平均0.4(0.1~08)、手術例で平均0.7(0.3~1.4)であり、0.8以上の9例中7例で手術が選択された。【考察】 従来の報告どおりaoric and/or sup欠損症例ではASO成功率が高いが、post and/or inf欠損、複合rim欠損症例でも半数以上がASO留置可能であった。ASD最大径/体重>0.8では留置困難が予測される。【結論】 post and inf rim欠損症例でも半数以上にASOが可能で、体格を加味したASD最大径が適応判断に重要である。