The 52st Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

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ポスターセッション

電気生理学・不整脈5

ポスターセッション(P26)
電気生理学・不整脈5

Fri. Jul 8, 2016 1:50 PM - 2:40 PM ポスター会場 (天空 ノース)

座長:
豊原 啓子(東京女子医科大学心臓病センター 循環器小児科)

P26-01~P26-06

1:50 PM - 2:40 PM

[P26-05] 先天性心疾患における着用型自動除細動器(WCD)の使用経験

西村 智美1, 工藤 恵道1, 竹内 大二1, 稲井 慶1, 篠原 徳子1, 豊原 啓子1, 朴 仁三1, 庄田 守男2 (1.東京女子医科大学 循環器小児科, 2.東京女子医科大学 循環器内科)

Keywords:致死性不整脈、着用型自動除細動器、先天性心疾患術後

【はじめに】2014年に保険適用となったWCD(旭化成Zoll medical社製:LifeVest)は、欧米では使用実績のある医療機器である。今回、我々は当科でWCDを導入した3症例について報告する。 【患者背景】 2014年1月から2015年12月までの2年間にWCDを導入、平均開始年齢 28y[15-37y]で全例女性。平均身長160±4cm[157-164cm]、平均体重45±7kg[37-51kg]。原疾患はファロー四徴症2例、総動脈幹症1例。全例ラステリ手術後であった。WCD導入の契機は、2例は外出中に心肺停止、1例は周産期に血圧低下と失神前症状を伴う非持続性心室頻拍(VT)の既往があった。心肺停止した2例は神経学的後遺症は認めなかった。着用目的は、2例が再手術およびICD植込み待機中の心イベント対応、1例は妊婦で周産期にVTを発症した場合のリスク管理、それに続く再手術待機中の心イベント対応であった。【結果】 着用期間は平均89±66日[42-164日]。一日あたりの着用時間は平均 13±5時間[8-18時間]。VT/VFが検出されたが治療が施行されなかったイベントの件数は23件、このうちレスポンスボタンでアラーム解除を要した件数は16件で、残り7件は途中で検出条件を満たさなくなり自動解除された。23件中11件は同一症例で、一連の持続性VT 200bpmを認め、最終的に作動1回で洞調律に復帰した。残り12件はアーチファクトであった。不適切作動は認めなかった。【結語】 WCD適応症例の選択と、十分な理解の下で使用することにより、今後より多くの症例の救命に寄与しうると思われる。