4:10 PM - 5:10 PM
[YB02-02] cMRI ~乳頭筋除去は我々にとって本当に不要なのか~
Keywords:cMRI、乳頭筋除去、心室容積
cMRIの心室容積評価はゴールデンスタンダードとなっている。しかし,乳頭筋除去の是非について未だに議論が残る。当センターではAZEの乳頭筋領域を自動で除く機能を使い,全症例で乳頭筋除去なし(A)・あり(B)の計測を行ってきた。
乳頭筋除去なしだと,NYHA1でありながらEF<30%心係数<2.5になる症例や,PR中等度以下·中隔奇異性運動もめだたないPR主病態の右室にRVEDVi≧150を超える症例が多発することを経験した。そこで臨床との解離を解消するため内膜トレース法を工夫したが,作為的と判断した。最近1年は,心筋3層構造が不明瞭な心室は最外側をトレースし,乳頭筋自動除去で心筋と心腔を分ける単純作業を試行している。
【目的】A,Bの計測結果を比較し,どちらが患者の状態を適切に表現しているか検討した。
【方法】シネ撮像は一般的設定で施行。SA全時相を手動トレースしSimpson法で心室容積をだしている。左室は乳頭筋を心腔内に含めた内膜トレースと,外膜トレースを行い,自動除去をOnOffする。
【結果】2015年は75例に心室容積評価を施行。全例NYHA1だった。単純平均[EDVi;ESVi;EF;CI]すると,LVはA[110.4 ;68.5 ;39.6 ;2.54], B[92.6 ;42.1 ;55.9 ;3.08]だった。RVはA[184.6 ;152 ;29.3 ;3.01], B[122 ;64.7 ;49.9 ;3.51]だった。AとBで心拍出量に有意差があり,RVの誤差は大きかった。成人TOF23例中RVEDVi≧150はA[20例] B[8例]だった。
【考察】実臨床において種々の介入の結果は心拍出量に現れ,症状に帰結すると考える。故に心拍出量評価に影響する乳頭筋除去は重大な問題と捉えている。エビデンスのあるメソッドに追従するのが実情だが,小さな右室や単心室など多様な心室も診る我々には必要な操作と考える。
乳頭筋除去なしだと,NYHA1でありながらEF<30%心係数<2.5になる症例や,PR中等度以下·中隔奇異性運動もめだたないPR主病態の右室にRVEDVi≧150を超える症例が多発することを経験した。そこで臨床との解離を解消するため内膜トレース法を工夫したが,作為的と判断した。最近1年は,心筋3層構造が不明瞭な心室は最外側をトレースし,乳頭筋自動除去で心筋と心腔を分ける単純作業を試行している。
【目的】A,Bの計測結果を比較し,どちらが患者の状態を適切に表現しているか検討した。
【方法】シネ撮像は一般的設定で施行。SA全時相を手動トレースしSimpson法で心室容積をだしている。左室は乳頭筋を心腔内に含めた内膜トレースと,外膜トレースを行い,自動除去をOnOffする。
【結果】2015年は75例に心室容積評価を施行。全例NYHA1だった。単純平均[EDVi;ESVi;EF;CI]すると,LVはA[110.4 ;68.5 ;39.6 ;2.54], B[92.6 ;42.1 ;55.9 ;3.08]だった。RVはA[184.6 ;152 ;29.3 ;3.01], B[122 ;64.7 ;49.9 ;3.51]だった。AとBで心拍出量に有意差があり,RVの誤差は大きかった。成人TOF23例中RVEDVi≧150はA[20例] B[8例]だった。
【考察】実臨床において種々の介入の結果は心拍出量に現れ,症状に帰結すると考える。故に心拍出量評価に影響する乳頭筋除去は重大な問題と捉えている。エビデンスのあるメソッドに追従するのが実情だが,小さな右室や単心室など多様な心室も診る我々には必要な操作と考える。