The 53rd Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

Presentation information

Poster

周産期・心疾患合併妊婦

Poster (I-P10)

Fri. Jul 7, 2017 6:00 PM - 7:00 PM Poster Presentation Area (Exhibition and Event Hall)

Chair:Tomizo Nishiguchi(The Perinatal Care Center, Shizuoka Children's Hospital)

6:00 PM - 7:00 PM

[I-P10-09] 初回インドメサシンに不応の未熟児動脈管開存症に対する治療方針についての考察

長谷部 洋平1, 内藤 敦1, 杉田 完爾2, 駒井 孝行3 (1.山梨県立中央病院 周産期母子総合医療センター 新生児科, 2.山梨大学 医学部 小児科, 3.山梨県立中央病院 小児科)

Keywords:未熟児動脈管開存症, 外科治療, 神経学的予後

(背景)小児心臓外科を有さない当院では、初回インドメサシン(IND)に不応の未熟児動脈管開存症(pPDA)に対し2回目のINDを投与し、閉鎖しない症例に対し外科手術を選択している。そのため2回目のIND投与以降の経腸栄養は停滞する状況にある。一方で、修正40週における体重とその後の神経学的予後が相関関係にあると指摘されてきており、NICU入院中の栄養管理は以前にも増して重要視されてきている。(目的)初回INDに不応のpPDAに対する2回目のIND投与及び手術時期の妥当性を神経学的予後の観点から検討する。(方法)過去5年における当院で出生した32週未満の極低出生体重時127例からIND治療を生後早期に行った症例を対象とした。初回INDで閉鎖した群(A群,n=61)、閉鎖せず2回目のINDを投与し閉鎖した群(B群,n=2)、2回目のINDに不応で外科手術に至った群(C群,n=13)に分け、各群の修正40週0日における体重(予定日体重)、出生体重からの体重SD値の変化(ΔSD値)、18ヶ月時のDevelopmental quati(DQ値)を診療録をもとに後方視的に比較検討した。CP症例や腸管壊死などの重症合併症例、染色体異常症例は除外した。(結果)A群とC群、B群とC群を合わせた群とA群間の各項目における比較では、全ての項目においてA群の方が統計学的に有意に値が高かった。B群でのpPDA閉鎖時期はそれぞれ日齢53と105であった。C群での手術時期は日齢36.1±6.8であった。外科術後合併症はみられなかった。(考察)初回INDに不応のpPDAに対する2回目のINDを投与の効果は低く、2回目のINDを行わず早期に外科手術を選択することで栄養状態及び神経学的予後は改善するかもしれないと考えられた。(結語)初回INDに不応のpPDAに対し、INDを追加せず早期に外科手術を選択することを今後検討すべきである。